日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI34] 情報地球惑星科学と大量データ処理情報

2021年6月3日(木) 17:15 〜 18:30 Ch.18

コンビーナ:村田 健史(情報通信研究機構)、野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、深沢 圭一郎(京都大学学術情報メディアセンター)

17:15 〜 18:30

[MGI34-P01] バイナリベクトルタイル化された歴史的境界データを活用した自治体防災WebGISの試み

*村田 健史1、北本 朝展2、川鍋 友宏3、深沢 圭一郎4、村永 和哉1、山本 和憲1、村上 雄樹1 (1.情報通信研究機構、2.国立情報学研究所、3.理化学研究所、4.京都大学)

情報通信研究機構と情報学研究所では、2018年度~2019年度にかけて「国土数値情報 行政区域データ(2015年1月1日)」および「国勢調査町丁・字等別境界データ(2015年)」をバイナリベクトルタイル化した。さらにこれらを接続することで、2015年の市区町村境界と町丁目境界をスケーラブルに一つのWebGISアプリで表示することに成功した。これにより、MapboxGLやLeafletといったバイナリベクトルタイル画像レンダリングに最適化されたWebGIS上で、これまでのGeoJSONデータやTopoJSONデータによるレンダリングを高速化することに成功した。さらに情報通信研究機構と情報学研究所は、上記のTopoJSONからバイナリベクトルタイルへの変換手法をこれまでに情報学研究所が構築した示す歴史的行政区域データセット(http://geoshape.ex.nii.ac.jp/city/choropleth/)で公開している全27期間(1920-01-01~2015-01-01)に適用することで、全期間の市区町村境界データのバイナリベクトル化に成功した。本研究では、この歴史的行政区域データセットを新聞記事データセットに連動させることで、自治体防災WebGISを構築する。具体的には、長野県千曲市を対象として、過去に発生した各種自然災害に関する位置情報を時代ごとに可視化する。レンダリングの高速化が可能なバイナリベクタタイルにより、新聞記事から抽出された過去の自然災害発生位置を現在地図上に可視化できる。本データベースおよびWebアプリケーションは、アカデミアまたは民間企業を問わず、様々な利用機関に研究開発を目的として公開(提供)される。