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[MIS09-01] 三次元計測に基づく恐竜足跡化石の劣化評価
キーワード:3D測量、レプリカ、風化速度、過去の形状、富山市大山地区
富山市大山地区で発見された恐竜の足跡化石について、型取りによって過去に作成されていたレプリカや、過去に複数方向から撮影されていた写真に基づいて、過去の複数の時点での三次元形状を構築し、それぞれの時点の形状を比較することから過去における足跡化石の経年変化について議論を行った。その結果、道路工事に伴って発見された当初露頭面に位置する竜脚類足跡については、発見直後に劣化が進み、その後徐々に劣化速度が遅くなっている傾向が認められた。一方、後年に一段掘り下げられた面で新たに発見された鳥脚類足跡については、むしろ発見後徐々に劣化速度が増してきている傾向が認められた。このようにして過去の劣化の変化傾向を知ることができれば、今後の保存方法を検討する際にも有効に寄与できるだろう。