日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS12] 惑星火山学

2021年6月5日(土) 09:00 〜 10:30 Ch.02 (Zoom会場02)

コンビーナ:野口 里奈(新潟大学 自然科学系)、下司 信夫(産業技術総合研究所 活断層・火山研究部門)、諸田 智克(東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻)、座長:野口 里奈(新潟大学 自然科学系)、下司 信夫(産業技術総合研究所 活断層・火山研究部門)、諸田 智克(東京大学理学系研究科地球惑星科学専攻)

10:00 〜 10:15

[MIS12-05] 惑星火山露頭調査効率化の研究

★招待講演

*春山 純一1、野口 里奈1、下司 信夫2、白尾 元理3、藤本 圭一郎1、庄司 大悟1 (1.宇宙航空研究開発機構、2.産業技術総合研究所、3.惑星地質研究所)

キーワード:惑星火山、地質調査、効率化、画像解析、ロボット工学、露頭

これまでの露頭調査は人力による踏査が主であった。人力踏査は、アクセス性・天候変化などに起因する時間的制約が大きく、重要情報の見落としなどの問題が常につきまとう。近年の無人航空機や自律型ロボットの発達により、人力踏査が困難な露頭でも短時間で多量のデータが取得できる時代が到来し、露頭調査方法のブレイクスルーが研究分野のみならず産業分野からも待たれている。一方で、データからのその場での効率的な地質情報抽出方法はいまだ改良の余地が多い。例えば、最小粒度要素のセグメンテーションやテクスチャ認識等の画像解析研究は近年盛んになされているが、その要素を組み合わせた専門家の「科学的価値判断ロジック」のアルゴリズム化に関する実用的研究は少ない。

 そこで、我々は、先行して開発を始めている特徴認識アルゴリズムによる露頭画像解析手法を使って、実際の、特に火山フィールドで試験・改良し、露頭調査の効率化(迅速化、高精度化、自動化)に向けた調査手法を開発し、更に惑星火山の露頭に適用しようとしている。この取り組みについて、本講演で発表し、議論を行う。