09:15 〜 09:30
[MIS22-02] 日本の天然記念物制度における地球遺産の保存と活用
★招待講演
キーワード:天然記念物、ジオパーク
ジオパークでは、ジオサイトなどの地球科学的な遺産について、法的な保護がなされているか評価され整理されている。日本ジオパークネットワーク保全ワーキンググループによって策定された「日本ジオパークネットワークの自然資源保全に関する指針」(2018)によれば、ジオサイトについて調査や資料収集を行って科学的な価値について評価すること、保全計画を策定し重要なジオサイトは法的な保護を行うことなどが述べられている。国内における一般的な法的保護担保措置として、自然公園法、文化財保護法、都道府県や市町村の文化財保護条例などが適応される。最近では、糸魚川ユネスコ世界ジオパークの最も重要なジオサイトである糸魚川―静岡構造線の露頭(指定名称は、糸魚川市根知の糸魚川ー静岡構造線)と、霧島ジオパークの溝ノ口洞穴は、2021年初旬に天然記念物に指定される見込みである。この他にも、近年では銚子ジオパークの屏風浦、秩父ジオパークの古秩父湾堆積層及び海棲哺乳類化石群など、国内のジオパークでは、天然記念物に指定されている。一方で、天然記念物指定に伴う規制による手続きの明確化や、学術研究や教育、観光利用等の活用を進める民間団体や自治体等への支援が必要との意見もある。そこで、今回は、国内のこのような状況を踏まえ、天然記念物制度について説明し、天然記念物指定基準とフロー、法規制、保存活用計画策定、指定前後の調査や整備等への支援の状況について紹介する。