日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ44] 地球科学の科学史・科学哲学・科学技術社会論

2021年6月6日(日) 17:15 〜 18:30 Ch.22

コンビーナ:矢島 道子(東京都立大学)、青木 滋之(中央大学文学部)、山田 俊弘(大正大学)、山本 哲

17:15 〜 18:30

[MZZ44-P01] 日本の女性地球科学者の嚆矢

*矢島 道子1 (1.東京都立大学)

キーワード:女性地球科学者、紫藤文子、藤原隆代、井上タミ、保井コノ、マリー・ストープス

日本の地球科学界に女性の地球科学者がどのように出現し、そして持続化されてきたかを調査している。
まず、マリー・ストープス(Marie Carmichael Stopes、1880 - 1958)の日本での石炭中の化石研究(1907年)。ストープスは球科学者としてあまり認識されていない。次に日本で最初に理学博士となった(1927年)保井コノ(1880- 1971)。保井は生物学者とされているが、ストープスと同じように石炭中の化石研究者である。
次に1943年の日本地質学会の年会に3人の女性が登場する。北海道大学が女性の入学を許可した結果である。井上タミ、藤原隆代、米満信である。井上タミと藤原隆代は研究を継続し、藤原は1961年に北海道大学より学位を取得し、1968年日本地質学会より学会賞を授与され、キャリアを継続したが、井上のキャリアは途中で消滅している。
日本で最初に地球科学の学位をえた女性は紫藤文子である。1958年東京大学より授与された。