日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ46] 海底マンガン鉱床の生成環境と探査・開発

2021年6月3日(木) 17:15 〜 18:30 Ch.19

コンビーナ:臼井 朗(高知大学海洋コア総合研究センター)、鈴木 勝彦(国立研究開発法人海洋研究開発機構・海底資源センター)、高橋 嘉夫(東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻)、伊藤 孝(茨城大学教育学部)

17:15 〜 18:30

[MZZ46-P07] 北西太平洋のコバルトリッチクラストを有する海山周辺に生息する端脚類の生物多様性・連結性評価

*井口 亮1、池内 絵里1、横岡 博之2、杉島 英樹2、池田 和正3、三輪 竜一4、西島 美由紀1、岩崎 望5、田中 裕一郎1、國島 大河6、加藤 正悟7、湊谷 純平7、五十嵐 吉昭7、岡本 信行7、鈴木 淳1 (1.産業技術総合研究所、2.いであ株式会社、3.岡本硝子株式会社、4.海洋エンジニアリング株式会社、5.立正大学地球環境科学部、6.和歌山県立自然博物館、7.独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

キーワード:海山、コバルトリッチクラスト、端脚類、DNAバーコーディング、連結性

本研究では、北西太平洋のコバルトリッチクラストを有する海山間での生物多様性及び連結性の比較を行うために、深海域において多様化が進んでいる端脚類を対象とした分子生態学的解析を実施した。各海山にベイトトラップを設置した結果、我々は、生活形質の異なるいくつかの種を含むであろう、多くの端脚類サンプルを採取することに成功した。これらのサンプルを対象に、COI DNAバーコーディングと分子レベルでの操作的分類単位を元にした群集解析においては、その群集は深度及び海山間で異なることを突き止めた。また、分子集団遺伝学的解析を実施することで、複数推定種での海山間連結性の把握にも成功した。我々が今回実施した、端脚類を対象とした分子生態学的解析は、今後深海開発プロジェクトにおける環境ベースライン研究や影響評価を実施する上での端脚類の有用性を示すものである。