日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-03] 変化する気候下での強風・豪雨災害にどう取り組むか

2021年6月6日(日) 10:45 〜 12:15 Ch.02 (Zoom会場02)

コンビーナ:松本 淳(首都大学東京大学院都市環境科学研究科地理環境学域)、和田 章(東京工業大学)、高橋 幸弘(北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)、座長:和田 章(東京工業大学)、高橋 幸弘(北海道大学・大学院理学院・宇宙理学専攻)、松本 淳(首都大学東京大学院都市環境科学研究科地理環境学域)

11:15 〜 11:30

[O03-09] 台風災害における電力流通設備の同時多発事故事例とその対策

★招待講演

*朱牟田 善治1 (1.(一財)電力中央研究所)

キーワード:台風、災害対策、電力流通設備、レジリエンス、地域防災力

近年、台風をはじめとする気象災害が立て続けに発生しており,激甚化する傾向にある。これを受け,電力流通設備に着目した防災・減災対策として,レジリエンスという考え方に注目が集まっている。本講演では,近年激甚化する傾向にある台風災害を例として,電力流通設備の同時多発事故事例と防災・減災対策の現状について解説する。2018年、2019年、2020年に発生した既往の台風被害事例を紹介し,特に都市圏に敷設されている電力流通設備の被害の特徴を例示する。2018年に経済産業省が主導した電力レジリエンスワーキンググループでは、電力流通設備の事前対策に加え、地域防災力を高める実践的な復旧支援策として、「電力会社が提供可能な情報と災害復旧時に必要となる情報を整理し、道路や通信等重要インフラ情報とともに有効活用できるシステム設計」、「被害状況を予測するシステム等を活用した情報収集」など、自然災害時に広域連携を可能とするための技術開発を要請している。本報告では、一般送配電事業者の取り組み事例などを含めて、電力流通設備のレジリエンス強化を狙いとする報告者の最新の研究開発事例などを紹介する。