日本地球惑星科学連合2021年大会

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[J] 口頭発表

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[O-04] GIGAスクールと地球惑星科学教育:オンライン授業からの示唆

2021年6月6日(日) 09:00 〜 10:30 Ch.01 (Zoom会場01)

コンビーナ:飯田 和也(駒場東邦中学高等学校)、岩田 真(広島県立大柿高等学校)、宮嶋 敏(埼玉県立熊谷高等学校)、秋本 弘章(獨協大学経済学部)、座長:浦中 翔(大阪工業大学大学院)、秋本 弘章(獨協大学経済学部)、宮嶋 敏(埼玉県立熊谷高等学校)、飯田 和也(駒場東邦中学高等学校)

09:10 〜 09:25

[O04-02] 小学校社会科における「主体的・対話的で深い学び」を実現するオンライン学習の可能性

★招待講演

*中谷 佳子1 (1.千葉大学教育学部附属小学校)

キーワード:オンライン学習、ハイブリッド学習、Microsoft Teams、小学校社会科

新型コロナウィルス感染症の影響により,学校は「臨時休校」を余儀なくされた。千葉大学教育学部附属小学校では,3月の休校期間から「Microsoft Teams」(以下Teams)というグループウェアを使用し,全校でオンライン学習を始めた。また,7月13日から7月31日までを「オンライン登校期間」と位置づけ、休校期間と同様にオンライン学習を行ってきた。

 この期間に,第3学年の社会科学習においては,千葉市の学習に重点を置き,「千葉市のようす」「千葉市のようすのうつりかわり」に取組んだ。オンラインの学習形態である「同時双方向のリアルタイムでやり取りをする同期型授業」や「リアルタイムでのやり取りはせず、動画やワークシートを利用して課題を提示・提出する非同期型授業」,またオンライン登校期間・夏休み明けの対面授業を効率的に組み合わせ,ハイブリット型の単元構想をした。

 実践を通して,オンライン学習は,資料や課題の共有,閲覧が容易に行えること,また時間的な制約なく調べ学習を行えることなど,社会科の授業・学習と親和性が高いことが明らかとなった。また,オンライン学習では,発言が苦手な児童が,チャットやコメントの形で友だちと交流することに楽しさを感じるなど,新たな対話の仕方を提供できた。 

 さらに,オンライン学習で調べる学習を課題とし,十分に調べる時間をとって,登校時のディスカッション学習につなげるという展開も大変有効であった。こうしたオンライン授業をきっかけとして,多くの児童が夏休みの間に保護者と博物館や図書館に行くなどの自主的な学習も見られたことも想定外の収穫であった。

 しかし,今後,急な災害時等,長期休校を余儀なくされた時には,対面授業で行っていた話し合い活動や協働学習をどのように実現していくか,ということが大きな課題となった。