日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-CG 宇宙惑星科学複合領域・一般

[P-CG17] 宇宙・惑星探査の将来計画および関連する機器開発の展望

2021年6月4日(金) 09:00 〜 10:30 Ch.02 (Zoom会場02)

コンビーナ:小川 和律(宇宙航空研究開発機構)、尾崎 光紀(金沢大学理工研究域電子情報学系)、坂谷 尚哉(立教大学 理学部 物理学科)、吉岡 和夫(東京大学大学院新領域創成科学研究科)、座長:吉岡 和夫(東京大学大学院新領域創成科学研究科)

09:45 〜 10:00

[PCG17-06] 太陽中性子・ガンマ線分光ミッション SONGS

*山岡 和貴1、田島 宏康1、野橋 大輝1,2、宇佐見 雅己1,2、宮田 喜久子3、稲守 孝哉4、朴 志賢1,4、伊藤 和也5、松下 幸司5、中澤 知洋6 (1.名古屋大学 宇宙地球環境研究所、2.名古屋大学大学院 理学研究科、3.名城大学 理工学部、4.名古屋大学大学院 工学研究科、5.名古屋大学 全学技術センター、6.名古屋大学 素粒子宇宙起源研究所)

キーワード:超小型衛星、太陽、中性子・ガンマ線、シンチレータ、半導体光センサ

太陽におけるイオン加速機構に迫る上で、イオンと太陽大気の相互作用で生じる高速中性子は重要な観測手段であるが、これまで地上高地での観測では大気による吸収の影響で12例の検出にとどまっている。宇宙での観測は国際宇宙ステーションでのSEDA-APが2018年まで運用を続け、52例を検出することに成功したが、現在宇宙での専用観測ミッションはない状況である。我々はこの状況を打開するため、宇宙空間から観測を行うことを目指し、2018年度から3Uキューブサットと新しい中性子・ガンマ線センサの設計・開発を進めている。センサは、積層したプラスチックシンチレータを半導体光センサであるSi PMで読み出し、弾性散乱で反跳陽子の飛跡から高速中性子を検出する。さらに下部にはGAGG(Ce)シンチレータアレイを置くことでコンプトンカメラの原理でガンマ線にも感度をもつよう設計している。本発表では、科学目的とキューブサット、中性子・ガンマ線センサの開発状況について報告する。