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[SCG43-P04] 間隙水圧の周期的変動が岩石亀裂の透水係数に与える影響 ―実験的検討―
キーワード:透水係数、室内実験、間隙水圧振動
地震による地殻の変動は帯水層の間隙水圧や透水係数の変化を引き起こす.地震時の帯水層において,その振動は間隙水圧と透水係数の両方を変化させ,これらの変化は互いに影響しあう。例えば,帯水層に断層が存在する場合,地震時の間隙水圧の振動によって断層面の粒子が移動し,断層面の透水係数が上昇することが指摘されている.本研究は、異なる封圧条件下において,間隙水圧の振動が亀裂を有する来待砂岩の透水係数に与える影響について実験的に調べた.間隙水圧は,中央値を3MPaとし20秒周期で振幅0.2~1.5MPaで振動させた.さらに異なる封圧条件下(10,15,20,25MPa)において亀裂を有する来待砂岩の透水係数を測定した。実験結果として、封圧10MPa以上、間隙水圧の振幅1MPaの時に間隙水圧の振動による透水係数の上昇が確認された。また、この透水係数の変化は継続的であり、振動前の透水係数に戻らないことを確認した。本研究で得られた実験結果は,地震時に観測された地下水位の上昇傾向が深度によって変化する可能性を示しており,地震による地下水位の変動メカニズムの解明につながるものである.