日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-CG 固体地球科学複合領域・一般

[S-CG46] 地球惑星科学におけるレオロジーと破壊・摩擦の物理

2021年6月5日(土) 10:45 〜 12:15 Ch.20 (Zoom会場20)

コンビーナ:東 真太郎(東京工業大学 理学院 地球惑星科学系)、清水 以知子(京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻)、桑野 修(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)、田阪 美樹(静岡大学)、座長:清水 以知子(京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻)、桑野 修(国立研究開発法人 海洋研究開発機構)

11:45 〜 12:00

[SCG46-11] 微粒子凝集体群の圧縮により生じる圧縮力の周期的ゆらぎ

*桂木 洋光1、Pacheco Vazquez Felipe2、大村 知美3 (1.大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻、2.BUAP, Mexico、3.大阪産業大学)

キーワード:ダスト凝集体、一軸圧縮、周期変動

微粒子の集合により構成される凝集体は,小麦粉や砂糖のダマから微惑星の材料物質にいたるまで様々なシーンで登場する物質の一形態である,それらの凝集体の集合を適切に扱うためにはその基礎物理特性の理解は不可欠であるが,これまでのところ凝集体の系統的物理実験は十分になされていない.そこで,本研究では,微粒子の凝集体を集めた「階層粉体」を用いた一軸圧縮試験を行った.直径5ミクロン程度の微小粒子と少量の水を混合することにより形成したダスト凝集体粒子(直径約1mm)を円筒容器に入れ,その階層粉体の層をピストンにより一軸する実験を行った.圧縮は定速の条件で行われ,速度は0.17-2000ミクロン毎秒の範囲で変化させた.圧縮中は圧縮力が徐々に増加する様子が計測された.この圧縮力の増加とともに,圧縮力には顕著な周期的ゆらぎが見られることも確認された.系統的実験を行い,この周期的ゆらぎの振幅や波長の実験条件依存性を解析して,経験的表式を得た.また,比較のために,ガラスビーズを用いた圧縮実験も行った.発表では,解析結果やダスト凝集体とガラスビーズの比較の詳細等について報告する.