日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-IT 地球内部科学・地球惑星テクトニクス

[S-IT16] Structure and Dynamics of Earth and Planetary Mantles

2021年6月4日(金) 17:15 〜 18:30 Ch.15

コンビーナ:中川 貴司(University of Leeds)、芳野 極(岡山大学惑星物質研究所)、趙 大鵬(東北大学大学院理学研究科附属地震・噴火予知研究観測センター)

17:15 〜 18:30

[SIT16-P01] 誰もプレートテクトニクスと駆動力の起源探究出来ていない,
深海洋底(プレート)の形成メカニズムプレート移動方向急変の原因とその全てをAbduction with Evolutionで説明し検証した.

*種子 彰1 (1.SEED SCIENCE Lab.)

キーワード:何故 プレートテクトニクスが起きたのか,PTの起源,衝突Plateの剥離,慣性モーメント、深海洋底の起源、キンバーライトパイプの起源、ブレート駆動力の起源,地軸の傾斜の起源、環大平洋弧状列島と背弧凹海盆と孤状海溝の起源、P-PS06(3木J).S-IT16(4金E),M-IS10(5土E),M-IS24(6日J)に発表.

ウェゲナー氏が大陸移動説を提唱して100年たったが,誰もプレートテクトニクスを形成するメカニズムとプレートが動く理由が探究できていない.「何故 プレートテクトニクスが起きたのか」を皆が考えずに,「プレートテクトニクスは如何に」だけを研究する事は,私は「 正しい根拠が無く間違っている」と思う.
私はその全てと深海洋底(プレート)の形成メカニズムプレート移動方向急変の原因Abduction with Evolutionで説明し更に統一的に検証した.

1.「マルチ・インパクト仮説」による月形成のメカニズム
 小惑星帯のCeres位置に火星サイズの分化した原始惑星CERRA が形成された.その外側に巨大質量の木星が形成された.CERRAの軌道は外側の木星摂動により,木星近点に向かって太陽と木星引力が釣り合う位置まで偏平化する.CERRAは釣り合った位置で潮斥断裂してシューメーカー・レビ第九彗星の様に,トレーンマントル小惑星になり,一列に並んで同じ楕円軌道を廻る.この軌道と地球軌道の交差する位置で会合周期の時に不定期に衝突し,生物種大絶滅の起源と成った.最初,月サイズのマントル断裂片と地球との衝突は,ニュートンの揺り篭の様に地球マントルを射出して,月が形成された.
⇒此処で重要な点は,月は地球マントルが射出されており,月と地球マントルは略同一組成となる.
《しかし,「ジャイアントインパクト仮説」のシミューレーションでは,インパクターのマントルが月として射出しており,インパクターのマントルが偶然に地球マントルと一致する必要がある.

2.地球の深海洋底の起源
 次に,複数のトレーンマントル小惑星の地球への間欠衝突は,地球の異なる位置へのマントル欠損と成り,アイソスタシーによりマントルは平均深さ約4kmの深海洋底となって繋がり,地球全表面積の約7割を占める海の起源と成った.更に,衝突によるマントル亀裂はプレート境界の起源であり,亀裂による圧力低下はマントルの再溶融と流出が発生し,衝突を免れた地殻は大陸プレートと成った.

3. 駆動力の起源
自転している地球の大陸分布の偏在地球規模の偏芯となり,慣性二次モーメントと自転軸とのズレが,プレートへの偶力となり,プレートに駆動力が発生する.これにより,プレートが皺に成らず座屈もせず,トランスフォーム断層でもなめらかに駆動されることへの根本的な解決となり,熱対流駆動説の矛盾も解消された.

4.地球反対地点への衝突仮説,ーキンバーライトパイプの起源ー
地球への巨大マントル衝突の衝撃波は,地球が球体なので反対地点同時刻に集中し圧力が発生して下層マントルの噴出がキンバーライトパイプの起源に成る.特にハワイ位置の衝突では,反対地点のアフリカ位置でのパイプ形成がダイヤモンド鉱山の起源と成った.後の大陸移動で鉱山も含めた移動に成り,パイプからのプリューム流出痕跡は大陸移動の証拠と成った.

5.地球自転軸の傾斜が起きた起源
赤道位置への衝突は自転速度の増加が発生するが,高緯度への衝突では重心の慣性力と衝撃力で偶力が発生して,地軸の傾斜が想定される.高緯度の衝突痕跡としては,ロシアサハ州ミルーヌイ鉱山が挙げられる.ユーラシア大陸は移動していないし,キンバーライトの起源仮説から衝突位置は南米のドレイク海峡位置が推定される.証拠としては,太平洋プレートの海底に残る天皇海山列とハワイ列島のプリューム痕跡と,高緯度衝突によるティチス海(今の地中海とインド洋)の形成が挙げられる.太平洋プレートの移動方向の急変は,地軸傾斜による駆動力の根拠でも有る.

6.環大平洋弧状列島背弧凹海盆孤状海溝の起源 地球の断面図
巨大隕石の衝突によるマントル欠損と,アイソスタシーによる周囲地殻プレートの陥没は,孤状列島と背弧凹海盆の起源となり,更に海洋凸プレートの潜り込みにより弧状海溝の起源とも成った.陥没の証拠として,地下約30km深度に成層していた橄欖岩の岩脈が,垂直近い角度に列をなし,山脈の尾根としてそそり立っている事が指摘できる.この例として,北海道日高山脈の橄欖岩フィリピンのギティンギティン山脈のノコギリ状岩脈の尾根が挙げられる.ヒマラヤ山脈やインドネシア諸島の弧状山脈の形成が指摘できる.ヒマラヤ山脈でも深生岩の弧状岩脈が尾根状に形成される事は,プレートの陥没による成層凸プレートの凹陥没を簡単に説明できる.そしてインドプレートの潜り込みにより,チベット高原の形成メカニズムも説明できる.環大平洋弧状列島と背弧凹海盆と孤状海溝の起源も同様に説明可能な他に,衝突が複数有ったこともプレートからも示せる.
大切な事⇒原因が高緯度(ドレイク海狭)にマントル小惑星の衝突であり,ティチス海形成とインドプレートの移動(プレートテクトニクスの起源)という原因と,孤状列島凹プレート形成と,その全ての原因としてのマルチインパクト仮説まで,統一的に整合性のある説明が可能となった事を挙げれる.これはAbduction with Evolutionの成果であり,時間を遡り検証が可能なパラダイムの快挙である.

7.まとめ
この様に一見,関係の無い月の起源仮説が,地球の過去のプレートテクトニクス起源や太陽系の起源まで説明できる事は,偶然や虚言では説明できない.逆に,Giant Impact 仮説では,シミュレーションで月形成さえも満足に説明できなかった.

今回はP-PS06(3木J).S-IT16(4金E),M-IS10(5土E),M-IS24(6日J)に発表.日曜日は一般・高校生も参加出来ます.