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[SVC28-P10] 稠密地震観測データを用いた八丈島の3次元地殻構造
キーワード:自然地震トモグラフィ、速度構造、稠密地震観測、八丈島
八丈島は伊豆諸島に属する火山島であり,2002年には火山性の群発地震や地殻変動が観測されている.八丈島ではこのような火山活動の高まりから,気象庁により火山の常時観測が行われている.常時観測で得られるデータを火山活動の解釈に役立てるためには,地下構造探査などにより火山の内部構造を把握することが有効である.
八丈島では,萩原・渡辺(2019)によって常設地震計の観測データから地下構造の推定が行われているが,本研究では,八丈島の地下構造をより詳細に推定するため,2019年9月から2020年3月まで八丈島および八丈小島に1Hz速度型地震計(LE-3Dlite)を46台設置し,182日間の臨時地震観測を行なった.観測された波形データについて,地震波形データ処理システムWINシステム(卜部・束田,1992)上でP波とS波の検測と震源決定プログラムhypomh(Hirata and Matsu'ura,1987)を用いた震源決定を行なった.
地下構造の推定には,トモグラフィプログラムSIMULPS12(Evans et. al.,1994)を用いた.3次元解析の結果,西山直下の深さ2-5kmにおいて,深さ方向に連続したP波速度の高まりが確認できた.特に,深さ4kmまでについてはP波速度構造が高解像度で推定されている様子が確認できた.また,今回得られた結果について既往研究との比較を行い,解析結果の妥当性や,稠密地震観測を行なったことによる解像度への影響について考察した.
八丈島では,萩原・渡辺(2019)によって常設地震計の観測データから地下構造の推定が行われているが,本研究では,八丈島の地下構造をより詳細に推定するため,2019年9月から2020年3月まで八丈島および八丈小島に1Hz速度型地震計(LE-3Dlite)を46台設置し,182日間の臨時地震観測を行なった.観測された波形データについて,地震波形データ処理システムWINシステム(卜部・束田,1992)上でP波とS波の検測と震源決定プログラムhypomh(Hirata and Matsu'ura,1987)を用いた震源決定を行なった.
地下構造の推定には,トモグラフィプログラムSIMULPS12(Evans et. al.,1994)を用いた.3次元解析の結果,西山直下の深さ2-5kmにおいて,深さ方向に連続したP波速度の高まりが確認できた.特に,深さ4kmまでについてはP波速度構造が高解像度で推定されている様子が確認できた.また,今回得られた結果について既往研究との比較を行い,解析結果の妥当性や,稠密地震観測を行なったことによる解像度への影響について考察した.