日本地球惑星科学連合2021年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 U (ユニオン) » ユニオン

[U-02] 2011年東北地方太平洋沖地震から10年―地球科学の到達点

2021年5月31日(月) 15:30 〜 17:00 Ch.01 (Zoom会場01)

コンビーナ:日野 亮太(東北大学大学院理学研究科)、藤倉 克則(海洋研究開発機構 地球環境部門)、木戸 元之(東北大学 災害科学国際研究所)、座長:藤倉 克則(海洋研究開発機構 地球環境部門)、日野 亮太(東北大学大学院理学研究科)

16:42 〜 17:00

[U02-10] 日本の原子力利用と地球科学:3.11から10年

★招待講演

*末次 大輔1、金嶋 聰2、鷺谷 威4、寿楽 浩太3 (1.海洋研究開発機構 海域地震火山部門 火山・地球内部研究センター、2.九州大学大学院理学研究院地球惑星科学部門、3.東京電機大学工学部人間科学系列、4.名古屋大学減災連携研究センター)

キーワード:原子力発電、地球科学

2011年福島第一原子力発電所事故から10年の節目である現在、原子力発電所の再稼働、高レベル放射性廃棄物処分、福島第一原発での処理済汚染水の処分などに関する社会的関心は依然として高い。2013年JpGU大会以来、日本における原子力発電と地球惑星科学の関わりについてオープンな議論を行うセッションをつくり、年ごとに視点を変えながら議論を続けてきた。これまでのセッションでは、地震・津波・火山噴火などの自然災害に対する原子力発電所や高レベル放射性廃棄物処分の安全性とリスク、原子力と地球科学の関わり方、社会に対する情報発信のあり方などについて様々な議論を行ってきた。本講演では、これまでのJpGUセッションならびにメディアを含む様々な場における議論を振り返る。その上で、大きな不確実性を伴う地学現象を扱う地球科学者は、原子力に関わる諸問題とどのように向き合い、社会の意思決定に対してどう関わるべきか、理学・工学・社会科学にまたがる分野横断的な議論を通して3.11から10年を経た現在の認識の到達点を確認する。