日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-GG 地理学

[H-GG01] 自然資源・環境に関する地球科学と社会科学の対話

2022年5月23日(月) 09:00 〜 10:30 105 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:古市 剛久(森林総合研究所)、コンビーナ:上田 元(一橋大学・大学院社会学研究科)、大月 義徳(東北大学大学院理学研究科地学専攻環境地理学講座)、コンビーナ:佐々木 達(宮城教育大学)、座長:古市 剛久(森林総合研究所)、上田 元(一橋大学・大学院社会学研究科)

09:30 〜 09:45

[HGG01-03] 岩手県大船渡市吉浜におけるメガソーラー事業計画に対する地域住民の反応

*目代 邦康1、土井 彩華1 (1.東北学院大学)

キーワード:再生可能エネルギ、太陽光発電、環境紛争、コモンズ

岩手県大船渡市吉浜地区にある大窪山山頂の元牧野において,現在メガソーラー施設の建設計画がたてられている.この施設の建設に対して,地域の住民の多くが反対をしている.それは,山頂にメガソーラーが建設されると,地域住民が生活用水として利用している吉浜川の水が汚れる可能性があること,また沿岸部の養殖や漁業に影響がでる可能性があるためである.さらに,直接的な理由ではないが,建設予定地はもともとこの地域の共有地であった場所であり,そうした場所が自分たちの意に反して利用されることに反感を持つ人もいる.この地域の住民の生業は,自然環境と関わりがある中で営まれているため,自然環境の現状を攪乱する事業に対して,強く反対する行動に表れているといえる.