日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI35] 情報地球惑星科学と大量データ処理

2022年5月30日(月) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (38) (Ch.38)

コンビーナ:村田 健史(情報通信研究機構)、コンビーナ:野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、コンビーナ:深沢 圭一郎(京都大学学術情報メディアセンター)、座長:深沢 圭一郎(京都大学学術情報メディアセンター)、野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、本田 理恵(高知大学自然科学系理工学部門)、村田 健史(情報通信研究機構)

11:00 〜 13:00

[MGI35-P10] 見守りシステムに利用される環境センサの地球物理学的情報計測への応用

*鈴木 臣1深沢 圭一郎2、村井 孝子3村田 健史4 (1.愛知大学地域政策学部、2.京都大学・学術情報メディアセンサー、3.純真学園大学・保健医療学部、4.情報通信研究機構・総合テストベッド研究開発推進センター)

我々のグループでは,映像IoTや小型環境センサを用いて一人暮らしの高齢者や認知症患者を対象とした高齢者見守りシステムの構築を進めてきた.このセンサで観測される温度,湿度,照度,気圧,騒音,総揮発性有機化合物(TVOC)濃度,およびTVOCから算出される二酸化炭素相当量(eCO2)から居住者の生活パタンのモニタと行動推定をおこなっている.このシステムは小型の商用品で構成されおり,非常に安価であるものの,2022年1月15日にトンガ諸島付近で発生した大規模噴火に伴う空振と考えられる気圧変化が記録された.気圧の変動量は約1.5 hPa であり,発生時間と計測地までの距離から,伝搬速度は大気音速に近いおよそ 310 m/s と算出された.
本講演では,複数の見守りシステムの気圧変動の時間差から,トンガの火山噴火による空振の日本への伝搬の初期結果を報告するとともに,本システムの地球物理学分野への活用や理科教育への展開について紹介する.