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[MIS28-P01] ジュラ・白亜系境界の主要マーカーとして有望な放散虫バイオイベント
キーワード:ジュラ・白亜系境界、放散虫、バイオイベント、主要マーカー、GSSP
ジュラ・白亜系境界(JKB)の国際境界模式層断面とポイント (Global Boundary Stratotype Section and Point: GSSP)の策定は,顕生累代で唯一GSSPが未決定の系境界であるため,緊急の課題となっている.国際白亜系層序小委員会(ISCS)のベリアシアン作業部会は,Calpionella alpina 亜帯の下限を主要マーカーと定め,GSSP候補として南フランスのTre Marouaセクションを2019年に提案した.しかしながら,ISCSのvoting memberによる票決の結果,この提案は支持されなかった.こうした状況を受けて,2021年1月に新たにベリアシアン作業部会が組織されることとなった.この新たな作業部会の設立に際し,講演者は17人からなる作業部会の構成員となった.講演者には,放散虫層序をまとめることと太平洋―アジア地域におけるJKBに関わるデータを提供することが期待されている.広範な放散虫データを検討した結果,以下の種の進化的初出現層準は,主要マーカーの候補とし有望であることが分かった.Bistarcum irazuense (Aita), Cinguloturris cylindra Kemkin & Rudenko, Eucyrtidiellum pyramis (Aita), Hsuum feliformis Jud, Pantanellium berriasianum Baumgartner, Pseudoeucyrtis acus Jud and Vallupus japonicus Kawabata.本講演では,これらの生層序基準面について,主要マーカーとしての適正について議論する.また,進行中のベリアシアン作業部会の活動についても紹介する.