日本地球惑星科学連合2022年大会

講演情報

[J] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-IS ジョイント

[M-IS28] 国際境界模式層断面とポイント

2022年5月30日(月) 11:00 〜 13:00 オンラインポスターZoom会場 (36) (Ch.36)

コンビーナ:松岡 篤(新潟大学理学部)、コンビーナ:佐野 晋一(富山大学大学院理工学研究部)、座長:松岡 篤(新潟大学理学部)、佐野 晋一(富山大学学術研究部都市デザイン学系)

11:00 〜 13:00

[MIS28-P01] ジュラ・白亜系境界の主要マーカーとして有望な放散虫バイオイベント

*松岡 篤1 (1.新潟大学理学部)

キーワード:ジュラ・白亜系境界、放散虫、バイオイベント、主要マーカー、GSSP

ジュラ・白亜系境界(JKB)の国際境界模式層断面とポイント (Global Boundary Stratotype Section and Point: GSSP)の策定は,顕生累代で唯一GSSPが未決定の系境界であるため,緊急の課題となっている.国際白亜系層序小委員会(ISCS)のベリアシアン作業部会は,Calpionella alpina 亜帯の下限を主要マーカーと定め,GSSP候補として南フランスのTre Marouaセクションを2019年に提案した.しかしながら,ISCSのvoting memberによる票決の結果,この提案は支持されなかった.こうした状況を受けて,2021年1月に新たにベリアシアン作業部会が組織されることとなった.この新たな作業部会の設立に際し,講演者は17人からなる作業部会の構成員となった.講演者には,放散虫層序をまとめることと太平洋―アジア地域におけるJKBに関わるデータを提供することが期待されている.広範な放散虫データを検討した結果,以下の種の進化的初出現層準は,主要マーカーの候補とし有望であることが分かった.Bistarcum irazuense (Aita), Cinguloturris cylindra Kemkin & Rudenko, Eucyrtidiellum pyramis (Aita), Hsuum feliformis Jud, Pantanellium berriasianum Baumgartner, Pseudoeucyrtis acus Jud and Vallupus japonicus Kawabata.本講演では,これらの生層序基準面について,主要マーカーとしての適正について議論する.また,進行中のベリアシアン作業部会の活動についても紹介する.