14:15 〜 14:45
[O02-05] 隠岐ジオパークの地質・自然・文化のつながりの特徴と伝え方〜組織の違いによる活動変化の気づき〜
★招待講演
キーワード:ジオパーク、隠岐諸島、日本海、法人格
島根県の沖合40〜80kmに位置する隠岐ジオパークは、4つの有人島と約180の無人島で構成される。約600万年前に始まった火山活動で誕生した島の地質は、アルカリ岩と呼ばれる火山岩類を主としており、日本列島では珍しい性質である。また、エリアで最も古い地質である2億5000万年前の隠岐変成岩類は、同様の岩石が朝鮮半島など大陸側にも分布することから、日本列島がかつては大陸の一部であったことの証拠である。
火山島として誕生した隠岐だが、気候変動による海水面の上下で、本州と陸続きの状態と離島の状態を繰り返した過去をもち、これは北方系と南方系の植生の混在など、生態系に大きな影響を及ぼしている。一方、歴史・文化など、隠岐の人の営みの原点には、火山の産物である黒曜石の活用やその流通という出来事がある。今日まで続く、島での暮らし、産業などは、地形・地質に則して発展したものも多い。
ジオパークの役割として、このような地質・自然・文化のつながりを伝え、情報の価値を高めることが挙げられるが、隠岐ジオパークでは2020年度の法人格の取得がこれの助けとなっている。任意団体時と比較し、他機関との連携面でハードルが下がり、地域づくりにダイレクトに関与できているという手応えがある。2022年度からは、隠岐観光協会との合併により、さらにこれを発展させていきたいと考えている。このような組織面からの所感やメリットについても紹介する。
火山島として誕生した隠岐だが、気候変動による海水面の上下で、本州と陸続きの状態と離島の状態を繰り返した過去をもち、これは北方系と南方系の植生の混在など、生態系に大きな影響を及ぼしている。一方、歴史・文化など、隠岐の人の営みの原点には、火山の産物である黒曜石の活用やその流通という出来事がある。今日まで続く、島での暮らし、産業などは、地形・地質に則して発展したものも多い。
ジオパークの役割として、このような地質・自然・文化のつながりを伝え、情報の価値を高めることが挙げられるが、隠岐ジオパークでは2020年度の法人格の取得がこれの助けとなっている。任意団体時と比較し、他機関との連携面でハードルが下がり、地域づくりにダイレクトに関与できているという手応えがある。2022年度からは、隠岐観光協会との合併により、さらにこれを発展させていきたいと考えている。このような組織面からの所感やメリットについても紹介する。