15:30 〜 17:00
[ACG38-P01] あかつきLIR観測を想定した観測システムシミュレーション実験
キーワード:金星大気、あかつき、データ同化、中間赤外カメラ、熱潮汐波
あかつき中間赤外線カメラ(LIR)観測を想定した観測システムシミュレーション実験(OSSEs)によって、温度の同化が金星大気に及ぼす影響を調べた。温度の疑似観測を金星大循環モデル (VGCM) によって生成し、観測頻度と水平領域のいくつかの組み合わせで、高度 70 km で同化した。その結果、観測が 6 時間ごの頻度で、昼間の限られた領域でしか利用できない場合であっても、熱潮汐波の 3 次元構造は大幅に改善されることがわかった。さらに帯状平均した東西風と気温場も、熱潮汐波の鉛直運動量輸送を通じて、高度 60 ~ 80 km で全球的に修正された。これらの結果から、あかつき LIR 観測を同化し、金星大気の現実的な客観解析の作成を行うことは有望であろう。
Sugimoto, N. et al., Akatsuki LIR observing system simulation experiments evaluated by thermal tides in the Venus atmosphere, Geoscience Letters, Vol.9, (2022), 44, https://doi.org/10.1186/s40562-022-00253-8.
Sugimoto, N. et al., Akatsuki LIR observing system simulation experiments evaluated by thermal tides in the Venus atmosphere, Geoscience Letters, Vol.9, (2022), 44, https://doi.org/10.1186/s40562-022-00253-8.