日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ39] 地球科学の科学史・科学哲学・科学技術社会論

2023年5月21日(日) 15:30 〜 16:45 202 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:矢島 道子(東京都立大学)、青木 滋之(中央大学文学部)、山田 俊弘(大正大学)、山本 哲、座長:矢島 道子(東京都立大学)、山田 俊弘(大正大学)、山本 哲青木 滋之(中央大学文学部)

16:00 〜 16:15

[MZZ39-03] 人新世の時代の科学史はいかに語られるべきか:コペルニクス革命とステノ革命

*山田 俊弘1 (1.大正大学)

キーワード:人新世、科学史記述、コペルニクス革命、ステノ革命、コスモグラフィア革命

本発表は、今日的な「人新世」という問題の立て方が科学史記述の問題にいかに影響を与え得るのかを考察する。第一に、初期近代のコペルニクス革命による近代物理学建設の物語には、ステノ革命による地質学的探究の物語が補足される必要があることを地理学的な「コスモグラフィア革命」の観点から主張する。第二に、この結果として、19世紀の地質学形成の物語を再検討したうえで、「人新世」問題とのリンクを考察する。同時にこのようなナラティヴ転換の教育的・社会的な意味について議論する。