15:30 〜 17:00
[MZZ43-P05] 地質遺産の保全と活用についての栗駒山麓ジオパークの実践
キーワード:ジオパーク、栗駒山麓ジオパーク、保全、全国研修会
2022年11月21日から23日に,「“守る”ことで地域を発展させる-ジオパークにおける地質遺産の保全と活用を考える-」をテーマとして,第17回日本ジオパークネットワーク全国研修会を栗駒山麓ジオパークで開催した.参加者数は,全国のジオパーク専門員や事務局担当者で65名となった.
栗駒山麓ジオパークではこれまで,平成20年岩手・宮城内陸地震で発生した荒砥沢地すべりやその他の斜面災害の痕跡を地質遺産とし,その保護・保全に取り組んできた.また,生態系サイトの一つである伊豆沼・内沼では,ラムサール条約登録湿地として保全の実践を積み重ねてきた.この経験を共有し,自然遺産の保全のあり方を広く考え,日本のジオパークにおける今後の保全活動に関しての方向性を探るため,上述のテーマを設定した.研修会は,初心者コースと経験者コースとに分けて実施した.それぞれのレベルに合わせて,荒砥沢地すべりや伊豆沼・内沼の各サイトで,現地の状況やこれまでの活動について案内を行った.また,ビジターセンターにおいて,ジオパークにおける自然遺産,文化遺産の保全に関する基本的な考え方についての基調講演を行い,研修会参加者が,保全活動の重要性や方法について共通認識を持てるようにした.
現地見学や基調講演の後,ビジターセンターにおいて,自然遺産の保全の必要性,必然性,緊急性について,栗駒山麓ジオパークや各地の事例をもとに議論の場を作った.そこでは,保全の対象となる遺産の価値を科学的に理解することと,その価値損失の脅威を把握することとが,保全活動の第一歩であるということが確認された.さらに,保全活動の具体的な方法の立案には,ステークホルダーとの協力関係の構築が重要であることも確認された.
栗駒山麓ジオパークでは現在,この全国研修会で得られた成果や知見を活かした保全指針策定を進めている.
栗駒山麓ジオパークではこれまで,平成20年岩手・宮城内陸地震で発生した荒砥沢地すべりやその他の斜面災害の痕跡を地質遺産とし,その保護・保全に取り組んできた.また,生態系サイトの一つである伊豆沼・内沼では,ラムサール条約登録湿地として保全の実践を積み重ねてきた.この経験を共有し,自然遺産の保全のあり方を広く考え,日本のジオパークにおける今後の保全活動に関しての方向性を探るため,上述のテーマを設定した.研修会は,初心者コースと経験者コースとに分けて実施した.それぞれのレベルに合わせて,荒砥沢地すべりや伊豆沼・内沼の各サイトで,現地の状況やこれまでの活動について案内を行った.また,ビジターセンターにおいて,ジオパークにおける自然遺産,文化遺産の保全に関する基本的な考え方についての基調講演を行い,研修会参加者が,保全活動の重要性や方法について共通認識を持てるようにした.
現地見学や基調講演の後,ビジターセンターにおいて,自然遺産の保全の必要性,必然性,緊急性について,栗駒山麓ジオパークや各地の事例をもとに議論の場を作った.そこでは,保全の対象となる遺産の価値を科学的に理解することと,その価値損失の脅威を把握することとが,保全活動の第一歩であるということが確認された.さらに,保全活動の具体的な方法の立案には,ステークホルダーとの協力関係の構築が重要であることも確認された.
栗駒山麓ジオパークでは現在,この全国研修会で得られた成果や知見を活かした保全指針策定を進めている.