日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

セッション記号 O (パブリック) » パブリック

[O-02] 博士の生活をのぞいてみよう!【中高生向けセッション】

2023年5月21日(日) 10:45 〜 12:15 オンラインポスターZoom会場 (1) (オンラインポスター)

コンビーナ:若狭 幸(国立大学法人弘前大学地域戦略研究所)、田中 えりか(高知大学)、古市 剛久(森林総合研究所)、阿部 なつ江(国立研究開発法人海洋研究開発機構研究プラットフォーム運用開発部門マントル掘削プロモーション室)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/21 17:15-18:45)

10:45 〜 12:15

[O02-P05] 身近な地形を科学する研究者たち

★招待講演

南雲 直子2岩橋 純子3、羽田 麻美4古市 剛久5、*小口 千明1 (1.埼玉大学大学院理工学研究科、2.土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター、3.国土地理院、4.琉球大学、5.森林総合研究所)

キーワード:日本地形学連合(JGU)、地形学、地形、防災、まちづくり、観光

山地や平野,海岸など,地表面にある起伏の形態を「地形」と呼びます。地形の形成メカニズムや形成史(地形がなぜ作られ,どのような過程で変化していくのか)を解明する学問が地形学です。私たち日本地形学連合(JGU)は,地形に関心を寄せる科学者・技術者などからなる団体で,地形学の進歩に向け,活発な研究・議論を重ねています。本発表では,国内外で活躍する地形学者の日常の仕事や,進路選択のきっかけについて紹介します。
地形は人間の活動の舞台であり,とても身近な存在です。私たちの生活と地形学との接点とは何が考えられるでしょうか。地形を理解することは,例えば,そこで起こり得る自然災害の危険性を考える上で大変重要です。山地が多い日本では,大都市の多くは河川の作用により作られた平野に立地しています。平野は水害を受けやすい場所であり,水害による浸水リスクを考えたり,ハザードマップを作成したりする際には,その場所の地形の成り立ちや形態的特徴を理解する必要があります。これらを明らかにするために,地形学ではフィールドワークや観測,実験,GISを用いた解析など,様々な方法を用いて研究を進めています。
大学で地形学を学べる学部・学科は,文系・理系の両方に存在します。地形を調べる上で,地質学や水文学,生態学,考古学といった周辺学問領域の知識や手法を学んだり,協働で研究をおこなったりすることがあります。地形学出身者は教員や研究者,公務員(例えば防災やまちづくり),民間企業(例えば観光業や不動産,資源開発)の多岐に渡る分野で活躍しています。地形学に関心がある方はぜひ当日質問して下さい。