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[PPS07-05] ペブル同士の衝突付着による接触面半径の解析モデルと付着N体計算との比較
キーワード:ダスト集合体、ペブル、彗星、微惑星、圧縮強度
惑星形成過程を明らかにするため、その前駆体の微惑星の生き残りと考えられている太陽系の彗星について、探査などが盛んに行われている。彗星は、サブミクロンサイズのダストが密に集まった、ミリメートルサイズのペブルが集積することで形成されたと考えられている(e.g., Blum et al. 2022, for a review)。ペブルが集積すると、付着したペブル間には接触面が形成され、その接触面半径はペブル集合体の強度や熱伝導率を決める。彗星の探査により、その強度や熱伝導率が求められているため、彗星を構成しているペブルの大きさや内部密度を求めるには、ペブル間の接触面半径を知る必要がある。しかし、これまでのペブル間接触面半径のモデル(Weidling et al. 2012)は、ペブルの材質や内部密度などのパラメータ依存を記述できておらず、不完全であった。
本研究では、ダスト集合体の圧縮強度を用いて、ペブル同士の衝突付着による接触面半径のモデル化を試みた。ダスト集合体の圧縮強度は、ダスト粒子の接触の物理を考慮した付着N体計算を用いて求め、定式化をしたものを使用した。ペブル同士の衝突付着により、つぶれる部分の圧縮に必要なエネルギーと、ペブルの運動エネルギーをつりあわせることで、接触面半径を導出することに成功した。また、付着N体計算を用いてペブルの衝突シミュレーションを行い、その結果が本研究の解析モデルと整合的であることも確認した。本発表では、モデル化した接触面半径を用いた、ペブル集合体の強度や熱伝導率への応用可能性についても議論する。
本研究では、ダスト集合体の圧縮強度を用いて、ペブル同士の衝突付着による接触面半径のモデル化を試みた。ダスト集合体の圧縮強度は、ダスト粒子の接触の物理を考慮した付着N体計算を用いて求め、定式化をしたものを使用した。ペブル同士の衝突付着により、つぶれる部分の圧縮に必要なエネルギーと、ペブルの運動エネルギーをつりあわせることで、接触面半径を導出することに成功した。また、付着N体計算を用いてペブルの衝突シミュレーションを行い、その結果が本研究の解析モデルと整合的であることも確認した。本発表では、モデル化した接触面半径を用いた、ペブル集合体の強度や熱伝導率への応用可能性についても議論する。