日本地球惑星科学連合2023年大会

講演情報

[J] オンラインポスター発表

セッション記号 P (宇宙惑星科学) » P-PS 惑星科学

[P-PS07] 惑星科学

2023年5月23日(火) 10:45 〜 12:15 オンラインポスターZoom会場 (1) (オンラインポスター)

コンビーナ:金丸 仁明(東京大学)、荒川 創太(海洋研究開発機構)

現地ポスター発表開催日時 (2023/5/22 17:15-18:45)

10:45 〜 12:15

[PPS07-P29] 地球外生命探査顕微鏡

*塩谷 圭吾1吉村 義隆2、佐々木 聡3大野 宗祐4木村 駿太1三田 肇5山岸 明彦6宮川 厚夫6、今井 栄一7、憲政 小林8 (1.宇宙研、2.玉川大、3.東京工科大、4.千葉工大、5.福岡工大、6.東京薬科大、7.長岡技科大、8.横浜国大)

キーワード:地球外生命、顕微鏡、蛍光、惑星探査

太陽系惑星探査によって、地球外生命そのものを検出し精査することは、宇宙科学の最重要課題のひとつだと我々は考える。1970年代にバイキング計画で火星における先駆的な生命検出実験がなされたが、生命の存在を結論することはできなかった。その後、複数の火星探査ミッションが遂行されたが、そこでは生命関連物質・環境の探査が主となっている。惑星探査において、大型生物よりも微生物を探査対象とすることには、相応の妥当性があると我々は考える。その理由は、最初の生命は微生物として発生すると考えられるいっぽう大型生物に進化しているとは限らないことや、存在密度・広範な分布等が挙げられる。
以上の背景のもと、我々は地球外の微生物を検出するための顕微鏡を提案している。特に、蛍光色素および励起光等を用いる蛍光顕微鏡法が有効である。蛍光色素は細胞内の有機物や、地球生命に対しては細胞膜 (生死の活性識別を含む)、生命活動の基である触媒反応などの基本的特徴に対応して蛍光を示す性質がある。その蛍光を顕微鏡観察することで細胞の姿かたちの検出を可能にし、また生物学的および化学的な特徴の把握を狙う。そのための蛍光色素として、SYTO24、Propidiumu iodide(PI)、SYPRO Red 等を選定している。
講演では生命探査蛍光顕微鏡の概略と、試作モデル等について紹介する。