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[ACG47-P01] 南大洋におけるアルゴフロートの海氷検知アルゴリズムの評価
キーワード:極域アルゴ、海氷下観測、海氷検知アルゴリズム、南大洋
アルゴフロートで用いられている南大洋向けの海氷検知アルゴリズムの性能を、アルゴと海生哺乳類による海洋観測データ、衛星観測による海氷密接度データを用いて評価した。アルゴデータに含まれる多数の位置欠測データに対応する海氷密接度は統計的に復元した。南大洋域では複数の海氷検知アルゴリズムが用いられているが、アルゴリズム間での性能差はほとんどない。ただし、デフォルトで設定されている基準水温が高い方が、高い精度で海氷を検知できる。例えば、アルゴフロートに最初に導入されたKlatt et al. (2007)による海氷検知アルゴリズムは、37.5%の確率で海氷検知に失敗し、また海面の海氷密接度が平均80%であっても浮上を許容する。そのため、この基準水温を約-1.5℃に変更することを強く推奨する。これにより海氷検知に失敗する確率は10%以下に、浮上時の海面における海氷密接度は平均で25%以下にできる。この基準水温を約-1.5℃よりも高くすると、とりわけウェッデル海やロス海では、フロートが一年を通じて海面に浮上できなくなる可能性がある。
