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[HCG21-05] モンゴル放射性核種監視観測所で検出された放射性キセノンの放出源推定解析及び放出源からの拡散解析
キーワード:包括的核実験禁止条約、放射性キセノン、国際監視制度、大気輸送モデル
放射性キセノンは高収率の核分裂生成物で核実験の重要なトレーサーであるが、同位体製造施設や原子力発電所のような原子力の民生施設からも放出されている。モンゴルのウランバートル放射性核種監視観測所(MNX45)では、その周辺に放出源となる原子力施設が無いにも関わらず、年に数回1mBq/m3を超える比較的高濃度のXe-133の検出がある。そこで、2023年9月以降に連続して1mBq/m3を超えるXe-133の検出のあった5つのケースについて、大気輸送モデリング(ATM)バックトラッキングによる放出源の推定解析を行った。また、これらのケースにつき、推定された放出源を起点としたフォワードトラッキングによる拡散計算を行い、MNX45から見て風下に位置する観測所への影響を調べた。ここでは、その解析内容及び結果について報告する。