日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 H (地球人間圏科学) » H-SC 社会地球科学・社会都市システム

[H-SC07] 地球温暖化防⽌と地学(CO2地中貯留・有効利⽤、地球⼯学)

2024年5月28日(火) 13:45 〜 15:00 105 (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:徂徠 正夫(国立研究開発法人産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)、薛 自求(公益財団法人 地球環境産業技術研究機構)、愛知 正温(東京大学大学院新領域創成科学研究科)、今野 義浩(The University of Tokyo, Japan)、座長:徂徠 正夫(国立研究開発法人産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門)


14:30 〜 14:45

[HSC07-15] 北海道・苫小牧地域、東新潟周辺地域における「先進的CCS事業」プロジェクト概要と貯留に係る実現可能性検討

*奥村 文章1、山之内 芳徳1、松野 郁右1 (1.石油資源開発株式会社)

キーワード:CO2地中貯留、地質モデル、貯留シミュレーション

石油資源開発株式会社(以下、JAPEX)では、独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の令和5年度「先進的CCS事業の実施に係る調査」に関する委託調査業務を、北海道・苫小牧地域および東新潟地域の2箇所について、それぞれ受託しCCS事業の実現可能性の調査を行っている。前者は、出光興産株式会社、北海道電力株式会社の3社共同での受託であり、後者は、三菱ガス化学株式会社、東北電力株式会社、北越コーポレーション株式会社、株式会社野村総合研究所の5社共同での受託である。
両受託作業では、CCSプロジェクトの要件を成す、CO2の分離・回収、輸送、貯留の検討を各社分担して実施している。JAPEXはCO2の輸送および貯留に係る検討を担当し、それぞれのプロジェクトにおいて、2030年時点におけるCO2貯留を目標として、エリア内の貯留候補地点の検討と選定を実施した。地点選定にあたっては、各種公開データ、弾性波探査関連資料、既往の坑井掘削によって得られた情報、およびJAPEXが所有する周辺地下情報に関連するデータを利用し構築した三次元地質モデルに基づいた貯留層モデルを作成し、貯留シミュレーションを実施した。
本報告では、これらCCSプロジェクトの概要を紹介し、貯留に係る検討について報告する。