17:15 〜 18:45
[MZZ40-P02] DART探査機衝突前のDidymos-Dimorphos表層と衝突後のDimorphos表層噴出物の偏光観測
★招待講演
キーワード:小惑星、地上偏光観測、DART探査機、Hera探査機、衝突、プラネタリ ディフェンス
二重小惑星系Didymos-Dimorphosに向かうプロジェクトAIDA(Asteroid Impact & Deflection Assessment)はNASAのDART探査機とESAのHera探査機によるプラネタリ・ディフェンスミッションである。DARTは2022年9月26日11:55 (UTC)に衛星小惑星Dimorphosへの衝突に成功し,続いて2024年に打ち上げられるHeraによって衝突後の小惑星の詳細な探査を予定している。
我々は北大1.6mピリカ望遠鏡+MSI(名寄市)を用いて,衝突前の2022年8月から衝突後の2023年1月にわたって長期間の偏光・撮像のモニター観測を行った。Didymos / Dimorphos系の公転周期は11.9時間で,Dimorphosの軌道長半径(a1, a2)は衝突前: a1= 1.21 km,衝突後: a2=1.14 kmであるため,撮像上両者は空間分解されないが,衝突後にはDimorphosからの塵放出によるとみられる「彗星の塵の尾状」の物質放出が確認された。測光値でも,衝突後の急増光が確認された。また広範囲位相角での偏光度を解析した結果,偏光度 - 位相角関係ではS型小惑星の特徴を示し,また求められた小惑星系の幾何学アルベドはP v = 0.21と,S型小惑星の典型値を得た。我々のデータでは衝突の前後で偏光度には有意な変化は見られなかった。
我々は北大1.6mピリカ望遠鏡+MSI(名寄市)を用いて,衝突前の2022年8月から衝突後の2023年1月にわたって長期間の偏光・撮像のモニター観測を行った。Didymos / Dimorphos系の公転周期は11.9時間で,Dimorphosの軌道長半径(a1, a2)は衝突前: a1= 1.21 km,衝突後: a2=1.14 kmであるため,撮像上両者は空間分解されないが,衝突後にはDimorphosからの塵放出によるとみられる「彗星の塵の尾状」の物質放出が確認された。測光値でも,衝突後の急増光が確認された。また広範囲位相角での偏光度を解析した結果,偏光度 - 位相角関係ではS型小惑星の特徴を示し,また求められた小惑星系の幾何学アルベドはP v = 0.21と,S型小惑星の典型値を得た。我々のデータでは衝突の前後で偏光度には有意な変化は見られなかった。