日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[E] ポスター発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-ZZ その他

[M-ZZ40] プラネタリーディフェンス—国際的な取り組みと協力

2024年5月29日(水) 17:15 〜 18:45 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 6ホール)

コンビーナ:吉川 真(宇宙航空研究開発機構)、Michel Patrick(Universite Cote D Azur Observatoire De La Cote D Azur CNRS Laboratoire Lagrange)、奥村 真一郎(NPO法人日本スペースガード協会)

17:15 〜 18:45

[MZZ40-P03] 小天体着陸用CubeSatの太陽輻射圧を利用した軌道制御方法の検討

*佐々 健太郎1清水 翼1、川崎 稜平1荒井 武彦1 (1.前橋工科大学大学院)

キーワード:太陽輻射圧、リアクションホイール、CubeSat、着陸

次世代の惑星探査では、母船による遠隔探査と着陸機による直接探査が主流になると考えられる。未知の惑星への着陸は危険を伴うため、斥候として、子機による事前調査が有効である。そのため、超小型衛星の惑星探査への応用が期待されている。小天体の熱・物理特性を明らかにすることで、小天体の起源や形成過程、過去や将来の軌道を推定できるようになる。太陽光による熱の地下内部への染み込み深さ(skin depth)が直接測定できれば、表層物質の粒径や空隙、熱物性を推定できる。小天体に着陸して、熱プローブを地表に貫入させ、温度測定を行うミッションを実現することが期待される。数kgのCubeSatは太陽輻射圧による反発力で軌道のずれが生じることが知られている。推進力の乏しい超小型衛星にとって、この効果は問題になるが、姿勢を傾けるだけで衛星の位置を変化できるため、軌道の遷移に利用できることが期待される。我々はCubeSatに2枚のソーラーウィングを搭載し、リアクションホイールで姿勢を変化させることによって、太陽輻射圧の反発力を受動的に制御して軌道を変化させる誘導するシステムの開発を行っている。本発表では、小天体着陸シミュレーションの結果とCubeSatの開発進捗について報告する。