17:15 〜 18:45
[MZZ46-P09] 佐渡ジオパークにおける「サイト」の価値づけについて
キーワード:佐渡島、ジオパーク、ジオツーリズム、ジオサイト、地質遺産
佐渡ジオパークでは、保全する対象であり価値がある場所を「サイト」として設定している。特徴的な地形や露頭を観察することができる場所を「ジオサイト」、文化的価値を持つ場所を「文化サイト」、生物学的価値を持つ場所を「エコサイト」と分類している。またジオサイトについては、観光や教育などに積極的に活用する場所を「活用ジオサイト」として更に分類している。
佐渡ジオパークは、2023年12月14日に行われた第50回日本ジオパーク委員会において「条件付き再認定」となったが、その理由として「サイト設定が地形地質に偏っており、自然・文化遺産のサイトが少ない」と指摘された。
現在、佐渡ジオパークの「ジオサイト」は136か所設定されており、そのうち「活用ジオサイト」が50か所ある。対して「文化サイト」は7か所、「エコサイト」は5か所のみの設定となっている。しかし、「活用ジオサイト」に設定している50か所だけをみても、文化要素を持つサイトが19か所、生物学的要素を持つサイトが4か所あり、文化と生物学的要素の両方を持つサイトも存在する。
今回の指摘を踏まえ、サイトの価値づけや分類の見直しを行っているが、特に地形地質だけでなく文化や自然の「複数の価値」を持つサイトの設定方法については、これまでの考え方を改める必要があると感じている。これまで佐渡ジオパークでは「複数の価値」を持つ場所については地質学的価値を優先して「ジオサイト」としてきたが、他の状況を見ると、複数の価値の中で特に主要となるものを判断して分類する方法1)や、「複合サイト」として分類する方法2)をとっている地域もある。
今大会では、「ジオサイト」に設定しているもののうち、地球活動の恩恵である金を産出した国指定の史跡「佐渡金銀山遺跡」や、縄文時代から江戸時代までの遺物が見つかり、現在も信仰の場として使われている海食洞で県指定の史跡「岩屋山石窟」など、地質学的価値を持ちながらそれ以外の価値も見られる場所が多くあり、これらをどのように考えてサイト設定していけばよいかを議論したい。
1)例えば、八峰白神ジオパーク推進協議会(2022)の「八峰白神ジオパーク保全計画」
2)例えば、伊豆半島ジオパーク推進協議会(2020当時)の「プログレスレポート」
佐渡ジオパークは、2023年12月14日に行われた第50回日本ジオパーク委員会において「条件付き再認定」となったが、その理由として「サイト設定が地形地質に偏っており、自然・文化遺産のサイトが少ない」と指摘された。
現在、佐渡ジオパークの「ジオサイト」は136か所設定されており、そのうち「活用ジオサイト」が50か所ある。対して「文化サイト」は7か所、「エコサイト」は5か所のみの設定となっている。しかし、「活用ジオサイト」に設定している50か所だけをみても、文化要素を持つサイトが19か所、生物学的要素を持つサイトが4か所あり、文化と生物学的要素の両方を持つサイトも存在する。
今回の指摘を踏まえ、サイトの価値づけや分類の見直しを行っているが、特に地形地質だけでなく文化や自然の「複数の価値」を持つサイトの設定方法については、これまでの考え方を改める必要があると感じている。これまで佐渡ジオパークでは「複数の価値」を持つ場所については地質学的価値を優先して「ジオサイト」としてきたが、他の状況を見ると、複数の価値の中で特に主要となるものを判断して分類する方法1)や、「複合サイト」として分類する方法2)をとっている地域もある。
今大会では、「ジオサイト」に設定しているもののうち、地球活動の恩恵である金を産出した国指定の史跡「佐渡金銀山遺跡」や、縄文時代から江戸時代までの遺物が見つかり、現在も信仰の場として使われている海食洞で県指定の史跡「岩屋山石窟」など、地質学的価値を持ちながらそれ以外の価値も見られる場所が多くあり、これらをどのように考えてサイト設定していけばよいかを議論したい。
1)例えば、八峰白神ジオパーク推進協議会(2022)の「八峰白神ジオパーク保全計画」
2)例えば、伊豆半島ジオパーク推進協議会(2020当時)の「プログレスレポート」