日本地球惑星科学連合2024年大会

講演情報

[J] 口頭発表

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[O-07] キッチン地球科学:多様な到達点を生む実験

2024年5月26日(日) 10:45 〜 12:15 国際会議室 (IC) (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:熊谷 一郎(明星大学理工学部)、鈴木 絢子(東洋大学)、下川 倫子(奈良女子大学)、栗田 敬(東京工業大学 地球生命研究所)、座長:熊谷 一郎(明星大学理工学部)、鈴木 絢子(東洋大学)、下川 倫子(奈良女子大学)、栗田 敬(東京工業大学 地球生命研究所)

11:15 〜 11:30

[O07-07] 地形を楽しむ衝突実験

★招待講演

*鈴木 絢子1栗田 敬2熊谷 一郎3下川 倫子4 (1.東洋大学、2.東京工業大学 地球生命研究所、3.明星大学理工学部、4.奈良女子大学)

キーワード:衝突実験、衝突クレーター、渦輪、泥層

衝突クレーターは、普遍性と多様性という相反する性質を併せ持つ点で、興味深い地形である。衝突現象自体はありふれた現象で太陽系内のどの固体天体上にも普遍的に衝突クレーターが観察される一方で、衝突する/される物体の性質や衝突条件によって多様な地形ができる。実際に隕石が衝突してクレーターができる瞬間に遭遇することは滅多にないが、身近なものを使って衝突現象を起こすことは容易である。衝突によって形成される地形を観察したり、そこから仮説を立てたり、パラメータを変えて試してみることは、科学的好奇心を刺激する経験である。

本講演では、2組の衝突実験を紹介し、できる範囲で実演する。
A) 渦輪と粒子層の衝突:水を張った水槽の底に敷き詰めた粒子層へ、水の渦輪を衝突させる。水の渦輪は、アクリルパイプを使って作る。粒子の種類、直径や密度、渦輪の直径や速度を変えると、できる地形が変化する。
B) 金属球と泥層の衝突:金属球を自由落下させて、泥の層に衝突させる。金属球の直径や速度、泥層の含水量(粘性)や深さを変えることで、できる地形が変化する。