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[U15-P103] 能登半島地震による輪島市町野町及びその周辺の地すべりインベントリマップの作成とその地形的特徴
キーワード:地すべり、斜面崩壊、地震、能登半島、航空レーザ測量、空中写真
斜面崩壊・地すべりが多発した輪島市町野町と宝立山周辺を対象とし,国土地理院の地震後の空中写真を判読して斜面崩壊・堆積分布データ(国土地理院,2024 年1 月22 日時点)のポリゴンを加筆・修正した。加筆・修正後のポリゴンを1)滑落崖(崩壊発生域; 809個,2)移動体(209個),3)やや明瞭な移動体(79個),4)崩壊物質の堆積域(514個),5)移送域(93個),6)表層崩壊(954個)に分類した。斜面崩壊,地すべり,土石流,法面,盛土で適宜,細分類した。1)では,斜面の傾斜角が大きいほど崩壊率は指数関数的に増加した。4)では土石流化して停止したものもあり,輪島の2023 年12 月の降水量462.5mm は平年12 月の降水量278.4mm の1.7 倍だったことを考慮する必要がある。GIS 解析では,斜面崩壊・地すべりは新第三系火山岩類の分布域で多かったが,町野町周辺の地すべりの露頭の観察では上位の火山岩類の層が薄くて下位のシルト岩が厚く,地すべりの発生機構への影響があると考えられる。