日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[E] 口頭発表

セッション記号 A (大気水圏科学) » A-OS 海洋科学・海洋環境

[A-OS14] 陸域海洋相互作用ー惑星スケールの物質輸送

2025年5月26日(月) 09:00 〜 10:30 展示場特設会場 (2) (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:山敷 庸亮(京都大学大学院総合生存学館)、升本 順夫(東京大学大学院理学系研究科)、Behera Swadhin(Climate Variation Predictability and Applicability Research Group, Application Laboratory, JAMSTEC, 3173-25 Showa-machi, Yokohama 236-0001)、佐々木 貴教(京都大学 大学院理学研究科 宇宙物理学教室)、座長:山敷 庸亮(京都大学大学院総合生存学館)、佐々木 貴教(京都大学 大学院理学研究科 宇宙物理学教室)

10:00 〜 10:15

[AOS14-05] Cool Jupiter による Type-II migration を通じた微惑星のハビタブルゾーンへの輸送

*谷安 要1佐々木 貴教1 (1.京都大学大学院理学研究科物理学・宇宙物理学専攻)

キーワード:ハビタブルゾーン、惑星形成、平均運動共鳴

近年の系外惑星観測において、観測機器の性能限界により1AU付近に位置する地球型惑星の存在が少ないことが指摘されている。しかし、2030年にかけ、これらの惑星が観測可能となる可能性のあるミッションがいくつか実施される予定であり、太陽系と同じようなG型星のハビタブルゾーン(HZ)における惑星形成過程の解明が重要な課題となりうる。
従来の研究において巨大ガス惑星の平均運動共鳴(MMR)に存在する重力的に安定な領域で惑星が形成される可能性が示唆されてきたが、これらは主に巨大ガス惑星がその場で形成されるという仮定に基づいており、Type-II migrationの影響は十分に考慮されていなかった。したがって、本研究はクールジュピターがType-II migrationを経て現在の軌道に到達する過程で、MMRによって微惑星や原始惑星がトラップされ、それらが最終的にHZへ輸送される可能性を定量的に評価することを目的とする。
解析には、N体計算用コードであるREBOUNDおよびREBOUNDxを用い、Type-II migration、ガス抵抗、さらに水の昇華といった物理過程を組み込んだ数値シミュレーションを実施する。初期条件としては、Cool Jupiterの形成時の軌道要素、微惑星および原始惑星の初期分布、ならびにガス円盤の物理的特性などを設定し、これらの条件下でHZへの輸送効率を解析する。
本発表では、Type-II migrationを経験した後の系における重力安定性の評価と、HZへの微惑星・原始惑星の輸送について現時点で得られている知見を報告する。