日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] 口頭発表

セッション記号 M (領域外・複数領域) » M-GI 地球科学一般・情報地球科学

[M-GI31] 情報地球惑星科学とデータ利活用

2025年5月27日(火) 10:45 〜 12:15 コンベンションホール (CH-A) (幕張メッセ国際会議場)

コンビーナ:野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、村田 健史(情報通信研究機構)、深沢 圭一郎(総合地球環境学研究所)、木戸 ゆかり(国立研究開発法人海洋研究開発機構)、座長:野々垣 進(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)、村田 健史(情報通信研究機構)

11:45 〜 12:00

[MGI31-10] XRデバイス用可視化フレームワーク「VisAssets」の開発と可視化アプリケーションの構築

*川原 慎太郎1、宮地 英生2 (1.国立研究開発法人海洋研究開発機構、2.東京都市大学)

キーワード:科学的可視化、拡張現実、コンピュータグラフィックス、アプリケーション開発

シミュレーションや観測によって得られた数値データが内包するさまざまな現象の理解促進において、コンピュータグラフィックスを用いた科学的可視化は効果的な手段の一つである。特にバーチャルリアリティ(VR)技術を用いた立体映像による可視化結果の提示は、複雑な三次元構造を持つ現象をユーザが直感的に理解するための強力なツールとなる。従来、このような映像提示にはCAVE型装置のような高価で大規模なデバイスが必要であったが、安価なヘッドマウントディスプレイ(HMD)型デバイスの登場と、急速な普及により容易に利用可能となった。近年ではPC接続を必要としないスタンドアロン型HMDも登場しているが、これらの多くはAndroidベースのOSを採用しており、UNIX系OSやWindowsを搭載したグラフィックスワークステーション向けにC++言語とグラフィックスライブラリを用いて開発された既存のソフトウェア資産が利用できなくなるという問題がある。そこで筆者らはゲームエンジンUnityを開発環境とし、そこで動作する可視化フレームワーク「VisAssets」を開発した。VisAssetsではデータ読み込み、フィルタリング(データセットからのスカラー場またはベクトル場の抽出、入力データのダウンスケール)、マッピング(カラースライス、等値面生成、矢印によるベクトル場表現、流跡線描画)といった可視化フローを構成する各要素や、それらを制御するためのユーザインタフェースがモジュール化されている。これにより、必要なモジュールをツリー接続することで、ノーコードで可視化アプリケーションを開発できる。さらに、Unityのマルチプラットフォーム対応により、HMDの他、同じくAndroidベースのスマートフォンや、Windows、MacOSでも動作する可視化アプリケーションを同一の開発環境で開発できるという利点もある。本講演ではVisAssetsの概要について紹介するとともに、VisAssetsを用いて構築した可視化アプリケーションの各種XRデバイスでの動作事例についても報告する。