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[MZZ45-P17] 山陰海岸ユネスコ世界ジオパークにおける看板の見直し~看板ワーキングの活動と期待される効果~
キーワード:ジオパーク、サステナビリティ、看板、ユネスコ
近畿~中国地方の日本海側に位置する山陰海岸ユネスコ世界ジオパーク(以下山陰海岸UGGp)は日本海形成を大きなテーマとしており、そこには53のジオサイトと115の見どころがある。一般の人々にジオツーリズムや教育活動などを通じて地球の大切さや諸現象、地域の地球科学的特性とその地域の人や自然の特徴の関係性などを理解してもらうことが大きな目標になっているジオパークでは、各ジオサイトに分かりやすく適切な解説がある必要があり、その最も現地的で直接的な媒体が看板である。一方で、ジオパークにおける看板デザインについて、その理想的デザインは統一化されておらず、また、サイトによって解説すべき内容やその難易度が異なるため統一化も難しい。3府県6市町からなる山陰海岸UGGpでは、これまで各サイトの看板設置は基本的に設置者が行うことになっており、明確なコンセプトを山陰海岸UGGpで作っているとは言えない状態であった。そのような中で、山陰海岸UGGpで統一したデザインはできないかという声が上がり、2023年、一般の人に分かりやすい内容を実現し、さらに統一的なデザインで山陰海岸UGGpのサイトとしての統一感を作るために、山陰海岸ジオパーク推進協議会に看板ワーキングを設置した。看板ワーキングのメンバーはジオパーク専門員や博物館学芸員、環境省職員(国立公園管理官)、兵庫県立大学教員、保護保全部会長、ガイド部会長、ジオパーク事務局員からなり、必要に応じて府県市町教育委員会の文化財担当者や文化庁文化財調査官もメンバーに加えた。基本デザイン作成に当たっては、山陰海岸UGGpが姉妹提携をしているレスボス島UGGpを訪問し、看板デザインやその内容、設置場所などを調査した。看板ワーキングの議論では、ユネスコロゴを大きく表示させることは、観光客にここがユネスコに認定されたサイトであるとわかるだけでなく、住民がユネスコに認定されたエリアに住んでいる自覚を生む良いきっかけになるとの意見なども出された。2022年のユネスコによる再認定審査で、地質物品の取引をやめさせるよう指摘されたが、これまでサイト看板ではユネスコの理念が十分盛り込ませられておらず、ユネスコ理念が発信できていなかったことを反省し、ユネスコの理念や地質物品の持続的でない取引に反対していることなども積極的に表示するようにした。2024年度末までに複数の看板の更新や新設が進んだので、これまでの議論の経過や期待される効果を報告する。