11:15 〜 11:30
[O08-05] 重力可変装置で火星重力をつくる
~クレーター形成実験の比較〜
★招待講演
キーワード:重力可変装置、火星、定時制高校科学部
大阪の定時制高校3校がもつ重力可変装置と,東京の東新宿高校定時制科学部(NHKドラマ10「宙わたる教室」の舞台:架空の高校である.)の重力可変装置とクレーターをつくるための弾丸射出装置を比較検討する.それにより現在の装置の問題点を洗い出し,今後の装置改良に繋げたい.重力可変の各装置は原理としてアトウッドの滑車を利用している.上昇カプセルと落下カプセルの重量を調節して,落下カプセル内に目的の重力(0G:微小重力〜1G:地上重力)を創り出す.装置の大きさ(高さ)は,それぞれ2.5mほどである.春日丘高校定時制のプロトタイプは天上の板を取り外して滑車の取り付け位置を高くして,落下距離をかせいでいる.
春日丘,大手前,東新宿の3校は装置の滑車に自転車のホイールを利用した.ホイールの直径は約60cmである.今宮工科は天井高が低いので自転車のホイールを利用せず,小型の滑車(滑車径8cm)を2つ用意し,1mの間隔で固定してそこにワイヤーをかけるタイプとした.
落下カプセルの落下衝撃吸収用のクッションは,各校大きめのビーズクッションを利用した.これは,落下カプセルがはねることなく,位置を保って停止できる.
上昇カプセルの制御方法については各校で異なっている.春日丘は脚立の上面で上昇カプセルを受け止める方法にした.上面の隙間にワイヤーが通り,上面にクッション材を巻いて衝撃を受け止めた.大手前では,フレーム材を2本使い,その間にワイヤーを通した.フレーム材にクッション材を貼り付け,上昇カプセルを止めた.今宮工科では,上昇カプセルをナイロン製の網で受け止めた.ワイヤーは網の目の間を通し,触れないように注意した.東新宿は,上昇カプセルの底面にロープを取り付け,その長さを調節して上昇位置を設定した.
上昇カプセルの保持装置は全高校で電磁石を使用した.可変装置の床面に電磁石を固定し,上昇カプセルの底面には鉄板を取り付けた.落下カプセル内の実験準備が完了したら,上昇カプセル(底面の鉄板を用いて)を電磁石で保持し,電磁石のスイッチを切ることで,カプセルの運動を開始させた.
火星の表面重力継続時間は,春日丘,大手前,東新宿では約0.6秒である.装置の高さがやや低い今宮工科では,0.4秒強程度の継続時間となった.
東新宿の重力加速度の時間経過は理想的である.落下直後の振動もなく,火星表面重力に到達してからも変動が少なく安定している.大阪の高校の科学部の各装置では悪戦苦闘が続いている.落下直後,電磁石から離れた時に振動が生じてしまう.また,滑車の取り付け部分の振動や落下カプセル自身の振動が目的とする重力値を振動させてしまう.これを押さえるために,滑車取り付け部の補強,落下カプセルの補強を行った.また,電磁石から離れるときの振動を軽減する装置の設計と改良を続けてきた.上昇カプセルをウレタンシートで挟む方法は一昨年報告した.その後,摩擦による摩耗で効果が薄れることから,上昇カプセルをゴムタイヤで挟み込む方式に変更して調整を続けている.東新宿では人の手から電磁石にすることで振動が軽減したと伝えられているが,現在,人の手で上昇カプセルを支えてリリースすることが,最も振動を抑えることができる方法である.
また東新宿の落下カプセルとワイヤーは上部4隅の4点でバランスをとり接続されている.春日丘・大手前・今宮工科のカプセルは中央1点での接続であるため,実験時のカプセルのふらつきが課題となっていた.これにより振動が軽減するのか,実験して確認したい.
弾丸射出装置について,大手前では市販の電動銃を利用した.落下カプセル内が火星重力に到達した時に落下カプセルに取り付けた電動銃から引き出したトリガー接点をオンにすることで弾丸を発射する.電動銃のトリガー接点からの導線を洗濯ばさみの両端にセットした.この洗濯ばさみで天井から下方向に突き出た棒を挟んだ.落下カプセルが火星重力になった位置でこの洗濯ばさみが棒から外れて導線が接触し弾丸を発射する.洗濯ばさみと落下カプセルを鎖で繋ぎ,火星重力に到達した位置で弾丸が発射するように調節した.東新宿高校は筒の中にバネを仕込んだ仕掛けを用意した.火星重力になったところで弾丸を発射させる仕組みはほぼ大手前と同様である.下向きに弾丸を発射させるために弾丸が落ちないような仕組みが必要となる.詳細については不明である.
重力可変装置に関して、各校それぞれ仕様は異なるものの,ほぼ安定した火星重力を生み出すことができている.落下直後の振動を押さえるための装置の改良が急がれる.
春日丘,大手前,東新宿の3校は装置の滑車に自転車のホイールを利用した.ホイールの直径は約60cmである.今宮工科は天井高が低いので自転車のホイールを利用せず,小型の滑車(滑車径8cm)を2つ用意し,1mの間隔で固定してそこにワイヤーをかけるタイプとした.
落下カプセルの落下衝撃吸収用のクッションは,各校大きめのビーズクッションを利用した.これは,落下カプセルがはねることなく,位置を保って停止できる.
上昇カプセルの制御方法については各校で異なっている.春日丘は脚立の上面で上昇カプセルを受け止める方法にした.上面の隙間にワイヤーが通り,上面にクッション材を巻いて衝撃を受け止めた.大手前では,フレーム材を2本使い,その間にワイヤーを通した.フレーム材にクッション材を貼り付け,上昇カプセルを止めた.今宮工科では,上昇カプセルをナイロン製の網で受け止めた.ワイヤーは網の目の間を通し,触れないように注意した.東新宿は,上昇カプセルの底面にロープを取り付け,その長さを調節して上昇位置を設定した.
上昇カプセルの保持装置は全高校で電磁石を使用した.可変装置の床面に電磁石を固定し,上昇カプセルの底面には鉄板を取り付けた.落下カプセル内の実験準備が完了したら,上昇カプセル(底面の鉄板を用いて)を電磁石で保持し,電磁石のスイッチを切ることで,カプセルの運動を開始させた.
火星の表面重力継続時間は,春日丘,大手前,東新宿では約0.6秒である.装置の高さがやや低い今宮工科では,0.4秒強程度の継続時間となった.
東新宿の重力加速度の時間経過は理想的である.落下直後の振動もなく,火星表面重力に到達してからも変動が少なく安定している.大阪の高校の科学部の各装置では悪戦苦闘が続いている.落下直後,電磁石から離れた時に振動が生じてしまう.また,滑車の取り付け部分の振動や落下カプセル自身の振動が目的とする重力値を振動させてしまう.これを押さえるために,滑車取り付け部の補強,落下カプセルの補強を行った.また,電磁石から離れるときの振動を軽減する装置の設計と改良を続けてきた.上昇カプセルをウレタンシートで挟む方法は一昨年報告した.その後,摩擦による摩耗で効果が薄れることから,上昇カプセルをゴムタイヤで挟み込む方式に変更して調整を続けている.東新宿では人の手から電磁石にすることで振動が軽減したと伝えられているが,現在,人の手で上昇カプセルを支えてリリースすることが,最も振動を抑えることができる方法である.
また東新宿の落下カプセルとワイヤーは上部4隅の4点でバランスをとり接続されている.春日丘・大手前・今宮工科のカプセルは中央1点での接続であるため,実験時のカプセルのふらつきが課題となっていた.これにより振動が軽減するのか,実験して確認したい.
弾丸射出装置について,大手前では市販の電動銃を利用した.落下カプセル内が火星重力に到達した時に落下カプセルに取り付けた電動銃から引き出したトリガー接点をオンにすることで弾丸を発射する.電動銃のトリガー接点からの導線を洗濯ばさみの両端にセットした.この洗濯ばさみで天井から下方向に突き出た棒を挟んだ.落下カプセルが火星重力になった位置でこの洗濯ばさみが棒から外れて導線が接触し弾丸を発射する.洗濯ばさみと落下カプセルを鎖で繋ぎ,火星重力に到達した位置で弾丸が発射するように調節した.東新宿高校は筒の中にバネを仕込んだ仕掛けを用意した.火星重力になったところで弾丸を発射させる仕組みはほぼ大手前と同様である.下向きに弾丸を発射させるために弾丸が落ちないような仕組みが必要となる.詳細については不明である.
重力可変装置に関して、各校それぞれ仕様は異なるものの,ほぼ安定した火星重力を生み出すことができている.落下直後の振動を押さえるための装置の改良が急がれる.