日本地球惑星科学連合2025年大会

講演情報

[J] ポスター発表

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[O-08] キッチン地球科学:多様な到達点を生む実験

2025年5月25日(日) 17:15 〜 19:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:熊谷 一郎(明星大学理工学部)、鈴木 絢子(東洋大学)、下川 倫子(奈良女子大学)、栗田 敬(東京工業大学 地球生命研究所)

17:15 〜 19:15

[O08-P06] 模擬実験のビデオを制作する授業をやってみた

★招待講演

*並木 敦子1井上 創1小田 沙也加1荻野 竣右1齋藤 虹南1 (1.名古屋大学 大学院環境学研究科 地球環境科学専攻)

キーワード:模擬実験、授業

模擬実験は直観的理解のツールとしても広く認識されており、教材として授業でデモンストレーションに使われる事も多い。しかし、デモンストレーションを見ているよりも各学生が自分の手を動かして取り組んだ方が、理解は格段に深くなると期待される。そこで、学生が各自の興味ある実験を行い、これをビデオにまとめて発表する授業を行ってみた。対象は名古屋大学大学院環境学研究科博士前期課程在学生である。1セメスター(15回)の授業において前半は主に学習とし、後半に各自の実験に取り組んでもらった。前半の学習では座学とデモ実験を交互に行った。座学では学生が各自の研究に必要な物理を勉強して紹介し、翌週に教員がその物理にまつわるデモ実験を行うというスタイルをとった。デモ実験では、模擬実験でよく使われるテクニックを紹介する事に留意した。後半では学生各自が簡単な模擬実験を行い、これを5分以内のビデオにまとめて発表する事とした。実験のテーマは自由とした。後半の実験では模擬実験の参考書を多数用意し、これを真似ればある程度の実験はできるようにした。学生の制作したビデオは力作も多く、以下のURLで紹介している。
学生に授業の感想のアンケートをとったところ、「直観的な理解が進む・楽しい」など、好意的な意見が多かった。一方で模擬実験の欠点については「定量的な測定ができない」という意見が多かった。実は模擬実験でも比較的簡単に定量的な測定ができるのだが、やや時間と手間がかかるので授業では省略していたのが原因かもしれない。あるいは、模擬実験はそこまで手間と時間をかける程の事ではない、というイメージもあるのかもしれない。また、模擬実験をやってみて難しかった点については「実験方法や実験のデザイン」が多く挙げられていた。定量的な測定と合わせて、安価で簡単なよくある手法を分かりやすく紹介する事が模擬実験普及の鍵かもしれない。
ポスターでは履修した学生が制作したビデオと感想、アンケート結果の詳細を紹介する。

↓↓ 学生制作の模擬実験のビデオはここ ↓↓
 https://www.eps.nagoya-u.ac.jp/~namiki/class.html

謝辞:アンケートにご協力いただいた学生のみなさまに感謝いたします。