日本地球惑星科学連合2025年大会

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[O-11] 高校生ポスター発表

2025年5月25日(日) 13:45 〜 15:15 ポスター会場 (幕張メッセ国際展示場 7・8ホール)

コンビーナ:原 辰彦(建築研究所国際地震工学センター)、紺屋 恵子(海洋研究開発機構)、鈴木 智恵子(海洋研究開発機構)、中西 諒(国立研究開発法人産業技術総合研究所)


13:45 〜 15:15

[O11-P67] 全校生徒を対象に実施をした地震に関する認知を把握するアンケート調査と、その結果を基に考えられる知識や意識の向上の対策

*孫 凱文1、田中 弘太郎1、前 悠太1、八木原 万梨亜1、杉本 真唯1 (1.栄東高等学校)

キーワード:関心、対策、認知、伝える

学校内において高校一年、二年を対象に開講されている「土曜AL講座」の講座「地震・火山を学び伝える」の一環で「地震に関する調査」というアンケートを栄東中学・高等学校の生徒を対象に実施した。アンケートは全16問で構成されており、Googleフォームを利用して選択式と自由記述式の形式を取った。2025年2月26日〜2025年3月7日までを回答期間とした。その結果220名からの回答結果が得られた。

1. 地震についての関心を調査するため、「地震に関して自分で何か調べたことはあるか」という質問をした。その結果「調べたことある」と回答を79.5%の175人から得られた。約8割の生徒が関心を持っていることから関心を持っている生徒は多いと判断できる。しかし、残りの2割の生徒は調べたことがないと回答しているため、その理由を同時に質問した。そのうち75%は興味がないからと回答していたが、残りの人は時間がない、調査手段がわからないと回答していた。ここから地震に無関心な人が少なからずいることが分かり、地震と常に隣り合わせのような日本では命に関わってしまうことでもあるし、有事の際に正しい判断をできない人が生まれてしまうことも危惧される。

2.「地震に関して行っている対策はなにか」という質問では、「避難所の確認」、「家具の固定」、「防災バッグの準備」、「安否方法の確認と家族での共有」の4項目について質問した(図1)。避難所の確認をしていたのは45.6%の99人、家具の固定をしていたのは40.6%の88人、防災バッグを用意していたのは49.8%の108人、安否方法の確認、家族内での共有をしていたのは22.1%の48人となった。最も高い数値となった防災バッグは今の時代通販で気軽にセットを買うことができ、買ったらそのままおいておくだけでいざというときに使うことができる手軽さが、一つの大きな要因となっていると思う。

3.生徒内でどれだけ過去の、そしてこれから起こるであろう地震やそれに関連するものの認知度、その地震について理解している人がどれだけいるかの指標として上げた項目について説明できるかを調査した(図2-1)。
この質問では
・南海トラフ地震 
・南海トラフ地震臨時情報 
・首都直下地震 
・北海道三陸沖後発地震注意情報
の4項目について質問した。全体の傾向としてやはり昨今話題によく上がる南海トラフ地震や首都直下地震はほぼ100%の認知度となっていた。しかし、2024年夏に発令されたことで日本国内に多くの影響を与えた南海トラフ地震臨時情報については53.9%という数字に収まった。私達の生活に大きな影響を与え、南海トラフ地震をはじめとした地震災害への対策を進める風潮にもなっていた中で、半分近くの数値に落ち着いたのは意外な結果となった。理由として夏以降発令されていないことや昨今のテレビ離れ、夏休み期間中だったことで直接的な影響を被った人が少なかったことが考えられる。また、北海道・三陸沖後発地震注意情報については最も低く、28.1%となった。今までに発令されたことがないことや、運用開始が2022年12月16日と最近できたもので存在の認知が広まっていないから低い値となったと思われる。ただ、地震に関してあまり知らない人が多いであろうことや、先述のことを踏まえると認知度が28.1%と出たことは想定よりも高い結果だった。説明できるかという質問に関しては、南海トラフ地震から順に、70.2%, 28.4%, 66.3%, 7.7%, 26.9%となり、どれも説明できないが20.7%となった(図2-2)。ここから、名前だけ知っていて説明ができない人がかなりの割合でいることが分かった。地震やそれによって起こる被害を理解したり、過去の地震や災害から得られる教訓を活かしたりすることは、防災減災に大きくつながることだと思うため、このアンケート結果を見るに大きな課題だと言える。

これまでのアンケート調査結果を踏まえたうえでいくつか課題を挙げると、「地震についての理解が一般的に浸透していない」、「地震への対策をしている人が半分に満たない」、「地震に関心を持たない人が一部いる」がある。これらが挙げられる大きな課題であり、解決するためには少しでも知識のある私達が世の中に広く伝えていかなければならないと感じた。これから私達に甚大な被害を及ぼすであろう南海トラフ地震等への警戒を高め、被害を抑えられるようにするこのような注意情報の知名度を上げ、多くの人にどのようなものかを理解してもらい、防災減災につなげていくのが今私達のできることだと思う。また、今回のアンケートは母数が少なく、標本として使うにはあまりふさわしくないところも多々存在するためJpGU前にもう一度学校全体にアンケートを取り、ポスターに反映させるつもりでいる。