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[PPS06-10] 次世代小天体サンプルリターンミッション:ミッション検討状況報告
キーワード:太陽系探査、小天体、彗星、サンプルリターン
サンプルリターンミッションは、産地・産状が明確な地球外物質試料を、地球物質によって汚染することなく入手する有力な手段である。これは、従来の隕石研究とは大きく異なる利点である。帰還試料は、世界中の研究者と最先端の分析装置によって高い空間分解能・質量分解能で分析される。この結果を探査機の対象天体近傍運用におけるリモセンデータと統合することで、対象天体の形成史や太陽系天体の形成・進化過程の解明に大きく貢献する。はやぶさ2はNature, Scienceだけで14編、その姉妹紙には50編以上の論文が掲載されるなど多く成果を収め、OSIRIS-RExも帰還試料分析の成果が報告され始めている[e.g., 1,2]。引き続くサンプルリターンミッションとして、MMXが2026年10月打上げ、2031年7月に地球帰還の予定である[3]。
我々は、2030年代に実現を目指す次期戦略的中型計画として、次世代小天体サンプルリターン(NGSR)ミッションの検討を理学・工学ワーキンググループで連携して実施してきた。2024年7月末、ミッションコンセプト提案書を宇宙航空研究開発機構(JAXA)に提案したが、本年度の中型絞り込みは延期された。今後の再絞り込みに向けて、システム検討とミッション機器検討のフロントローディング活動を実施している。
本ミッションの科学目的は、I)銀河物質進化を辿る太陽系“物質”の起源の解明、およびII)微惑星形成過程に迫る太陽系“天体”の起源の解明である。探査目標天体のノミナル候補として、木星族彗星289P/Blanpainを選定した。ノミナルミッション期間は、2034年打上、2040年天体到着、2046年地球帰還である。探査機システムは、地球から彗星への往還輸送を担う深宇宙軌道間輸送機(DS-OTV)と、彗星近傍でのタッチダウン(TD)サンプリングを担う着陸機から構成される。これにより、TD運用に伴う探査機全損のリスク回避と、挑戦的な地形へのサンプリングを両立させる。複数地点からのサンプリングと小型衝突装置(SCI)等を用いた地下物質へのアクセスによって、彗星の表面物質だけでなく、宇宙風化等の影響のない地下物質を採取する。着陸機が採取した試料はTD毎にDS-OTVに引き渡され、サンプルリターンカプセルによって地球に帰還させる。彗星の揮発性物質と有機物は、探査機に搭載された高分解能質量分析計(HRMS)によってその場分析を行う。サンプルリターンに加えて、彗星の形成過程を明らかにするため、DS-OTVと着陸機によるバイスタティックレーダ観測と地震計による内部構造探査を検討している。
References: [1] Nakamura, T. et al. (2023) Science 379, eabn8671. DOI:10.1126/science.abn8671. [2] Lauretta, D. S., et al. (2024).MAPS, 59(9), 2453-2486. [3] https://www.mmx.jaxa.jp/mission/
我々は、2030年代に実現を目指す次期戦略的中型計画として、次世代小天体サンプルリターン(NGSR)ミッションの検討を理学・工学ワーキンググループで連携して実施してきた。2024年7月末、ミッションコンセプト提案書を宇宙航空研究開発機構(JAXA)に提案したが、本年度の中型絞り込みは延期された。今後の再絞り込みに向けて、システム検討とミッション機器検討のフロントローディング活動を実施している。
本ミッションの科学目的は、I)銀河物質進化を辿る太陽系“物質”の起源の解明、およびII)微惑星形成過程に迫る太陽系“天体”の起源の解明である。探査目標天体のノミナル候補として、木星族彗星289P/Blanpainを選定した。ノミナルミッション期間は、2034年打上、2040年天体到着、2046年地球帰還である。探査機システムは、地球から彗星への往還輸送を担う深宇宙軌道間輸送機(DS-OTV)と、彗星近傍でのタッチダウン(TD)サンプリングを担う着陸機から構成される。これにより、TD運用に伴う探査機全損のリスク回避と、挑戦的な地形へのサンプリングを両立させる。複数地点からのサンプリングと小型衝突装置(SCI)等を用いた地下物質へのアクセスによって、彗星の表面物質だけでなく、宇宙風化等の影響のない地下物質を採取する。着陸機が採取した試料はTD毎にDS-OTVに引き渡され、サンプルリターンカプセルによって地球に帰還させる。彗星の揮発性物質と有機物は、探査機に搭載された高分解能質量分析計(HRMS)によってその場分析を行う。サンプルリターンに加えて、彗星の形成過程を明らかにするため、DS-OTVと着陸機によるバイスタティックレーダ観測と地震計による内部構造探査を検討している。
References: [1] Nakamura, T. et al. (2023) Science 379, eabn8671. DOI:10.1126/science.abn8671. [2] Lauretta, D. S., et al. (2024).MAPS, 59(9), 2453-2486. [3] https://www.mmx.jaxa.jp/mission/