JpGU-AGU Joint Meeting 2017

講演情報

[EJ]Eveningポスター発表

セッション記号 S (固体地球科学) » S-CG 固体地球科学複合領域・一般

[S-CG71] [EJ] 海洋底地球科学

2017年5月24日(水) 17:15 〜 18:30 ポスター会場 (国際展示場 7ホール)

[SCG71-P20] DARWIN・GANSEKI・COEDO統合:データ公開合理化の取り組み

*富山 隆將1相馬 伸介1堀川 博紀1石黒 駿1福田 和代1長谷 英昭1齋藤 秀亮1豊田 安美2 (1.海洋研究開発機構、2.(株)マリン・ワーク・ジャパン)

キーワード:海洋地質学、データベース、キュレーション、地質サンプル

海洋研究開発機構(JAMSTEC)は,JAMSTEC船舶・潜水船で取得したデータやサンプルを,人類共有の財産として収集し,研究・教育等を目的とした二次利用に供している[1].この取り組みの中核となるのがNUUNKUIの呼称で総称されるデータサイト群であり,データ種やサンプル種に応じ,複数のデータサイトから構成されている[2].
NUUNKUIの各データサイトには,ユーザの利便性向上,取り扱うデータの多様化,新しい情報化技術の取り込み等のために随時改修が加えられている.2016年度は,特にデータサイトの合理的運用について検討が進められ,「航海・潜水データ探索システムDARWIN [3]」,「深海底岩石サンプルデータベースGANSEKI [4]」,「堆積物コアデータベースCOEDO [5]」の統合が2017年春に実施されることとなった.

DARWINは,JAMSTEC航海・潜水船潜航の実施情報と取得データの公開のために運用されてきたデータサイトである.これまでDARWINでは,採取サンプルの情報や,深海映像・画像情報は,専用データサイトへのリンクとして掲載され,また,各専用データサイトからもDARWINの航海・潜航情報にリンクを張ることで,相互の連携を保っていた.今回のデータサイト統合により,GANSEKIとCOEDOにあった地質サンプル情報と閲覧機能は新DARWINに取り込まれ,これらの情報や機能は単一の操作系でシームレスに利用出来るようになる.新DARWINでは,サムネイル表示による画像検索や,地図による範囲指定検索,キーワード,メタデータ項目による検索が出来るほか,取り扱い可能な関連データの形式や容量の自由度が拡大する.これにより,岩石サンプルについては,船上写真や実体顕微鏡像の追加,堆積物コアについては,画像データの閲覧性向上や化学分析データの追加などの改善が見込まれる.

今回のデータサイト統合では,「JAMSTECデータ検索ポータル[6]」と類似の地図表示検索機能の実装も行われる.これはJAMSTECの調査活動を地図上に表示し,地図上で絞り込みと検索を行うものであるが,旧システムの陳腐化が進みセキュリティ上の脆弱性や操作性の問題が生じていた.データサイト統合により,地図検索の操作性や検索結果の表示が改善されることで,利用者は特定の航海や潜航を気にせず,効率的な検索が可能となる.
参考
[1] 「海洋研究開発機構データ・サンプルの取り扱いに関する基本方針」http://www.jamstec.go.jp/j/database/data_policy.html
[2]「GODAC Data Site –NUUNKUI–」http://www.godac.jamstec.go.jp/jmedia/portal/j/
[3]「航海・潜水データ探索システムDARWIN」http://www.godac.jamstec.go.jp/darwin/j
[4]「深海底岩石サンプルデータベースGANSEKI」http://www.godac.jamstec.go.jp/ganseki/j (旧URL)
[5]「堆積物コアデータベースCOEDO」http://www.godac.jamstec.go.jp/coedo/j (旧URL)
[6]「データ検索ポータル」http://www.godac.jamstec.go.jp/dataportal/ (旧URL)