The 133rd Annual Meeting of the Japan Prosthodontic Society / The 14th Biennial Congress of the Asian Academy of Prosthodontics (AAP)

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Clinical Skills Seminar

On-site

Clinical Skills Seminar 2
For the prosthodontic specialist

Sun. Jul 7, 2024 10:15 AM - 12:00 PM Room 3 (Makuhari Messe International Conference Hall 2F 201)

Chair: Hiroshi Murata (Nagasaki University), Hideki Aita (Health Sciences University of Hokkaido)

[CSS2-3] Current status and problems of implant treatment in the super aging society

*Yoshiyuki Hagiwara1 (1. Department of Partial Denture Prosthodontics, Nihon University School of Dentistry)

[Abstract]
 インプラント治療は歯科医院における定期検診および日常的な口腔清掃により長期的な患者サービスを謳ってきた.しかし,これは患者が常に健康かつ長期通院が可能であることを前提としたもので,超高齢社会の実情に即応しているとは言い難い.超高齢社会のインプラント治療は ①高齢者あるいは有病者に対してインプラント治療を行う場合,②インプラント治療後に年数を経て高齢期(有病化・介護化・超高齢化含む)へ突入した場合,の2つを念頭におく必要がある.これらを前提として『既にインプラント治療済』もしくは『新規患者』に対し,以下を考慮した治療計画および治療(メインテナンス含む)を行わなくてはならない.
1. 現在の全身的状態と生活の質,社会的要求への配慮
2. 平均寿命を基準としての余命年数と経時的な全身状態変化
3. 健康寿命の伸展のための包括的健康管理(生活指導・食指導等)=不健康余命の短縮
4. 経済的制限の可能性(上部構造の修理・再製作・インプラントの追加埋入等)
5. 歯科医院への通院困難に伴い,治療・アフターケアができなくなる可能性とその対応
6. 要介護状態になった際の口腔ケアへの配慮
 高齢社会におけるインプラント治療は,現在歯科界で起きている診療パラダイムシフトの延長線上に位置する.特に壮年期以降のインプラント治療では,オーラル・フレイル予防を意識した治療が求められる.超高齢社会においては,インプラント治療を通して患者の健康寿命延伸と生活の質を支える医療の実施こそが国民の負託に答えることになる.

トピックス
●超高齢社会
●歯科インプラント
●メインテナンス