第49回日本理学療法学術大会

講演情報

専門領域研究部会 教育・管理理学療法 » 教育・管理理学療法 教育セミナー

理学療法教育の連携~現状から変革へ~

2014年6月1日(日) 09:30 〜 12:10 第8会場 (4F 411+412)

司会:酒井桂太(大阪河﨑リハビリテーション大学理学療法学専攻)

専門領域 教育・管理

[2075] II 卒前教育 2 大学院教育;高度専門職業人を如何に育成するか

山田純生 (名古屋大学大学院医学系研究科リハビリテーション療法学専攻)

理学療法の大学院教育は,博士前期(修士)ならびに博士後期課程に分かれるものの,そのいずれもが将来の理学療法ひいては医学・医療・福祉に貢献し得る人材を育成することを目的としている。したがって,大学院教育はその目的とする人材像により内容が異なってよいし,学部教育が厚労省の指定規則にしばられることを考慮すると,大学院教育こそが大学の独自色を発揮する場であるともいえる。ただ,理学療法学を含め本邦の保健医療系大学院はまだ歴史も浅く,その教育の方向性を模索している段階である。
一般に,大学院教育は高度専門職業人と研究者育成の2者が目的とされ,両者は育成方法が異なっている。一般的に基礎領域の研究者は施設の整った大学に職を求めることでキャリア形成を目指すが,前者は医療現場における能力向上に加えて,臨床研究者を目指す前段階ともなる。すなわち,高度専門職業人コースは,専門とする領域の臨床経験と臨床研究者としての素養を涵養する教育内容を含んだ教育とすることが望まれる。
本講演では理学療法学の大学院教育として,特に高度専門職業人育成を目的とする大学院教育に焦点を当て,名古屋大学大学院(リハ療法学)ならびに私の研究室における前期博士課程の活動を紹介させて頂き,本セッションにおける討論の端緒とさせて頂こうと思う。