第50回日本理学療法学術大会

講演情報

ポスター

都道府県士会などの活動研究報告 ポスター2

介護予防

2015年6月5日(金) 13:50 〜 14:50 ポスター会場 (展示ホール)

座長:片田圭一(石川県立中央病院 リハビリテーション部)

[P1-0007] 地域在住高齢者を対象とした千葉県士会公益事業推進部の取り組み

アンケート調査からみる理学療法士への要望および認知度

太田直樹1,2, 竹内弥彦1,3 (1.一般社団法人千葉県理学療法士会公益事業推進部, 2.千葉県千葉リハビリテーションセンター, 3.千葉県立保健医療大学)

キーワード:転倒予防, 介護予防, 健康増進

【目的】千葉県士会公益事業推進部では活動の一環として,「理学療法士」を身近に感じていただき,我々の知識や技術を地域住民の健康・福祉へ還元することを主目的として情報発信や講座を開催している。具体的な取組として,自治体や都市再生機構などからの依頼を受け,転倒予防を中心とした健康増進に関する講座を開催している。まだ地域住民のニーズを把握しきれていないと実感しているため,講座終了後にアンケートを用いて参加者のニーズ,理学療法士の認知度等を調査し,講座内容の充実・改善を図っている。
【活動報告】2014年5月~6月に千葉市内公民館およびシニア住宅にて転倒予防を中心とした健康増進に関する講座を開催した。「転ばない身体づくり」等を主テーマに1講座90分程度の講義・実技を実施した。具体的な内容として「脊柱の柔軟性向上」「ロコモティブシンドローム」をキーワードに自宅で出来る転倒予防体操を実施した。終了後,講座の満足度や要望,理学療法士の認知度についてアンケート調査を実施した。参加者は計121名,アンケート回収率は68.5%であった。年齢は60代33%,70代38%,その他29%であった。講座については71%から満足との回答を得ている。講座への要望としては「継続した地域への運動介入をして欲しい」との意見が多く寄せられた。また,理学療法士の認知度は62.6%であり,認知の経緯として「自身や知人が理学療法を受けた」「介護教室やロコモ体操を通じて」との回答があった。
【考察】講座の満足度は高い結果であったが,今後の改善のポイントとして①実技を中心とした参加型の内容②高次脳機能のトレーニングを含めた幅広い内容③継続して地域に介入できる体制づくり,などが挙げられる。
【結論】今後,地域住民への講座内容の充実,およびこれらの介護予防分野での取組を通じて,地域住民や自治体の理学療法士の認知度を向上していくことが重要と考える。