[SS-01-2] 歩行障害のバイオメカニクス
ヒトの歩行は高度に洗練された動作であり,バイオメカニクスは動きや力として身体外部にあらわれる情報によって歩行を理解する手法である。バイオメカニクスでは身体の動きを示す運動学的データ,床反力や関節モーメントなどの運動力学的データ,動作筋電図など多くの情報を使って歩行を分析することができる。
歩行障害を理解するためにこれらの情報を利用する方法は,大きく分けて2つある。1つは多人数の計測を実施して,さまざまなデータの特徴値を抽出し,統計学的分析などによって各疾患の特徴を明らかにする方法である。この方法で従来から多くの研究がおこなわれ,学術誌に論文が掲載されてきている。多人数を対象とするため各疾患に特有の歩行の特徴を知ることができ,エビデンスのレベルが高い結果を得ることができる。しかし一方で,対象者の個人差が大きい場合には共通した結果を得ることが困難な場合が多い。もう1つの方法は症例検討であり,個々の症例について詳細にデータを分析することによって,各データ間の関係を明らかにして歩行障害のメカニズムを知ることができる。これによって対象者の歩行障害の問題点を明らかにして,治療につながる情報を得ることができる。さらに,ここで得られた知見を他の症例に応用することも可能である。
シンポジウムでは症例検討に着目して,整形外科的疾患,中枢疾患を対象としてバイオメカニクスを利用した歩行障害の理解につながる情報を示す予定である。
歩行障害を理解するためにこれらの情報を利用する方法は,大きく分けて2つある。1つは多人数の計測を実施して,さまざまなデータの特徴値を抽出し,統計学的分析などによって各疾患の特徴を明らかにする方法である。この方法で従来から多くの研究がおこなわれ,学術誌に論文が掲載されてきている。多人数を対象とするため各疾患に特有の歩行の特徴を知ることができ,エビデンスのレベルが高い結果を得ることができる。しかし一方で,対象者の個人差が大きい場合には共通した結果を得ることが困難な場合が多い。もう1つの方法は症例検討であり,個々の症例について詳細にデータを分析することによって,各データ間の関係を明らかにして歩行障害のメカニズムを知ることができる。これによって対象者の歩行障害の問題点を明らかにして,治療につながる情報を得ることができる。さらに,ここで得られた知見を他の症例に応用することも可能である。
シンポジウムでは症例検討に着目して,整形外科的疾患,中枢疾患を対象としてバイオメカニクスを利用した歩行障害の理解につながる情報を示す予定である。