第50回日本理学療法学術大会

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合同シンポジウム

JICA 合同シンポジウム3

理学療法の国際協力

Sat. Jun 6, 2015 10:15 AM - 12:05 PM 第3会場 (ホールB7(1))

座長:丸山仁司(国際医療福祉大学 保健医療学部理学療法学科)

[TS-07-2] 障害と開発に向けたJICAの取り組み

合澤栄美 (国際協力機構(JICA)人間開発部社会保障チーム)

JICAは「障害と開発」に取り組むことにより,すべての障害者の人権の尊重,完全参加と平等およびインクルーシブな社会の実現を目指している。また,「障害と開発」は,JICAが取り組んでいる保健,教育,インフラ整備といった開発課題とも密接に関係しており,これらの開発課題の解決にも貢献する。そのため,障害をこれら他の課題から切り離すのではなく,他の課題に組み入れること,すなわち障害インクルーシブな開発を実践する必要がある。
このような課題へのアプローチとして,JICAでは,「障害主流化の取り組み」と「障害に特化した取り組み」を組み合わせるツイントラック・アプローチを推進している。また,同様に重要なアプローチとして,当事者中心(障害者が中心となって意思決定や事業実施がなされること),アクセシビリティ,地域社会に根差した取り組み,障害に関する啓発を重視している。これまでの協力の実績や,そこから得られる教訓をふまえ,地域社会に根差したリハビリテーション(CBR)や地域社会に根差したインクルーシブな開発(CBID)などの効果的なアプローチや留意点,課題を紹介する。また,このような取り組みの中で,理学療法士の果たす役割に対する期待を提示する。