09:50 〜 10:10
[2201-04-02] 実験動物の乳がんは上皮細胞を照射しなくても生じる
放射線発がんでは、一般にがんの起源細胞の遺伝子変異が原因になると考えられてきた。しかしながら、通常は造腫瘍性を持たない乳腺細胞株が、放射線被ばくを受けた動物個体の乳腺周囲脂肪組織に移植されると、がんを生じることが報告されている。本発表では、乳がんの起源細胞である乳腺上皮細胞で構成される乳管周囲の微小環境に着目し、微小環境の被ばくの影響が、どのように乳腺上皮細胞をがん化に向かわせるのかを中心に、紹介したい。