2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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口頭発表

一般セッション » [一般セッション] 4.知識の利用と共有

[1F1] 知識の利用と共有-知識の利用

2018年6月5日(火) 13:20 〜 15:00 F会場 (4F ガレリア)

座長:福田 直樹(静岡大学)

14:40 〜 15:00

[1F1-05] 学際性評価のための分野を超えた研究インパクト評価の標準化

― CNCIを応用した新指標による定量的な探索 ―

〇田中 和哉1、荒川 陸1、亀岡 恭昂1、森 純一郎1、坂田 一郎1 (1. 東京大学)

キーワード:計量書誌学、学際、標準化

科学技術技術政策・科学技術マネジメントの領域で、学際性研究の重要性が高まっている。先行研究では、分野によって引用など研究の特徴が異なることが指摘されており、分野間の引用パターン標準化を行うことを難しいとされているものの、学際性研究の今後の発展を考えるに分野の標準化の研究を行う価値はますます増大している。本研究では、論文単位での分野の影響を標準化する指標としてCNCIを援用し、引用を用いずに論文の質の高さを保障するデータセットとして、Times Higher Educationのトップ50校の大学に所属する研究者が生産した論文集団を用いた場合の指標を提案する。分野による違いを標準化した指標を用いた解析の結果、複数の分野がラベリングされている論文の引用インパクトは低下する傾向にあった。また、同じ分野が含まれる論文であっても、ペアとなっている他の分野の差異によって引用インパクトが異なっていた。分析の結果、学際研究一般についてCNCIでの解析が定量的に挑戦的な課題ではあることを把握した一方で、一定の傾向性を理解することができたといえる。