2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

講演情報

口頭発表

一般セッション » [一般セッション] 9.自然言語処理・情報検索

[1J3] 自然言語処理-自然言語処理応用(3)

2018年6月5日(火) 17:20 〜 19:00 J会場 (2F ロイヤルガーデンB)

座長:平岡 拓也(NEC)

18:00 〜 18:20

[1J3-03] 文の分散表現に基づく小説のストーリー解析手法の提案

〇福田 清人1、森 直樹1、松本 啓之亮1 (1. 大阪府立大学)

キーワード:ストーリー解析、文の分散表現

近年, 計算機の爆発的な発展を背景として, 深層学習 (Deep Learning) に代表される人工知能技術が大きく成長してきた.その中で小説や漫画, 絵本のような物語を計算機によって自動生成する試みや, 人が物語を創作する際の創作支援を計算機にさせる試みが大きな注目を集めている.物語とは人の感性に基づく創作物であり, ストーリーと表現媒体という 2 つの要素に分解できる.本研究では言語のみの単一表現で生成されている小説を解析対象とする.

物語の解析に関する研究は数多く報告されている. しかしながら, これらの研究では単語やオノマトペの使用頻度といった物語の表層的な特徴のみを用いており, 文の意味のような深層特徴を用いていないことが問題点として挙げられる.

以上の点を背景として, 本研究では文の意味を考慮した小説の解析方法について述べる.具体的には, LSTM および Autoencoder を用いて生成した文の分散表現を基礎として, そこからいくつかの特徴を生成して小説におけるストーリーの展開を解析する手法を述べる.