2018年度人工知能学会全国大会(第32回)

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口頭発表

一般セッション » [一般セッション] 13.AI応用

[2D1] AI応用-画像応用

2018年6月6日(水) 09:00 〜 10:40 D会場 (4F カトレア)

座長:尾形 哲也(早稲田大学)

10:20 〜 10:40

[2D1-05] 深層学習法による源氏絵の流派推定

〇加藤 拓也1、稲本 万里子2、小長谷 明彦1 (1. 東京工業大学、2. 恵泉女学園大学)

キーワード:深層学習、顔検出、画像分類、源氏絵

源氏絵とは,『源氏物語』を題材とした絵画の総称である.源氏絵の絵師には土佐派をはじめ狩野派,岩佐派,など多数の流派があり,各流派独自の個性がある.これまでに見つかった作品にはどの流派の絵師が描いたかわからないものがあり,美術史の専門家たち中でも意見が分かれている.そのため新たな知見から流派を判断する手法が望まれる.近年,深層学習の一種である畳み込みニューラルネットワークの画像分類能力の向上は著しく,一部の分野では人間よりも高いという報告もある.深層学習では特徴量がデータから学習されるため,これまで人間が発見していない特徴量に基づく分類をすることが期待できる.本稿では,深層学習による物体検出手法を用いて顔を自動認識し,畳み込みニューラルネットワークにより流派を推定する.5分割交叉検証を行った結果,96.5%の精度で分類することに成功した.