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[2F2-OS-4a-05] 認知負荷を評価するための適切なfNIRSの解析手法の検討
キーワード:近赤外分光法、側頭皮質、認知機能、脳、一般化線形モデル
近赤外分光法(fNIRS)は被験者が日常生活に近い動作や軽い運動をしているときにもその脳活動を計測できるという利点があり,リハビリテーションや認知課題施行時の認知負荷を定量的に評価する手段として期待されている。しかし現在fNIRSの信号解析手法は一定化しておらず、認知負荷の指標値としてベースラインに対する最大振幅(MAX)、積算振幅(AUC)、一般化線形モデル解析により求められる血流動態応答関数の係数(beta値)など様々な指標が存在する。そこで我々は、マルチタスクの運動認知課題を用いて、課題を行うために必要な認知負荷の量を最もよく示すfNIRS信号の指標を検討した。fNIRSの酸素化ヘモグロビン濃度変化波形において、AUCとbeta値はMaxに比べて認知負荷を反映する行動指標に適した値を取り、これらの2つの指標が運動認知課題において、脳活動の強度を評価するのに適した尺度であることを示唆している。